ある性転者の告白book18.org
高野奈緒美 book18.org
第9章-1 book18.org
朦朧とした意識の中で目覚めたのは、殺風景な病室のベッドの上でした。 book18.org
私の不完全な意識は、かすかな記憶の糸を辿っていました。 book18.org
(そうだ、僕は、手術を受けたんだ。身體の女性化を止め、完全に元の狀態に戻すための・・・・。そうだ、醫者は成功の確率は五十%だと言っていた。と言うことは、こうして意識があると言うことは・・・そうか、成功したんだ。手術は成功したんだ。やった・・・。よかった・・・助かったんだ・・・。) book18.org
私は心の中で叫びつづけました。両方の瞳からは、命が救われた喜びに熱い涙が溢れてくるのがわかりました。 book18.org
「あ、気づいたのね?よかったわね・・・手術は成功ですって。」 book18.org
私の意識が戻ったことに気づき、涼子が優しげな口調で話しかけてきました。 book18.org
私は、その言葉に応えるように、ベッドから起きあがろうとしましたが、その瞬間、ズキンという鈍い痛みが全身に走りました。 book18.org
「い、痛っ・・・、痛いっ・・・。」 book18.org
「あらあら、まだ起きちゃだめよ。大きな手術だったんだから・・・。」 book18.org
涼子のいたわるような言葉に、私は小さく頷くと、 book18.org
「手、手術はうまくいったんだよね?僕は助かるんだよね?」 book18.org
と、思わず、忘れかけていた男の口調で尋ねました。 book18.org
私は一瞬ハッとしました。村井がこちらに視線を送っているのに気づいたからです。また脅されるのではと思い、たじろぎましたが、村井の言葉は意外にも優しげなものでした。 book18.org
「ああ、成功だ。完全に治ったそうだ。」 book18.org
私は、『完全に治った』というその言葉を聞き、身體の力が抜けるほどの安堵感を覚えました。同時に、さすがの村井でも手術後の人間になら、優しさを見せることができる。つまり、彼にも良心のかけらくらいは殘っているんだということを知り、私の安堵感は一層増したのです。 book18.org
しかし、そんな安堵感は、一瞬にして消え去りました。 book18.org
次に涼子の口から発せられた言葉は私の心を奈落の底に突き落として余りあるものだったのです。 book18.org
「それにしても、こんな手術に同意するなんて、あなたも、すっかり変わったわね。それとも、みんなに可愛がられて、男に戻る気がなくなっちゃったのかしら・・・?ね?村井ちゃん?」 book18.org
「ああ、そうかもな。『一生、奈緒美ちゃんでいたいの』・・・なんてな。アハハハ・・・。」 book18.org
私には二人の會話の意味がまったく理解できませんでした。しかし、何か邪悪な企みが実行されたことだけは、その雰囲気からわかります。私は、體中に走る鈍い痛みに抗いながら、橫になったまま両手を伸ばすと、あの思春期の少女のような膨らみを示していた胸に觸れてみました。 book18.org
「こ、こんな、こんなことって・・・」 book18.org
その瞬間、あまりの衝撃に心臓が止まりそうになりました。 book18.org
あの思春期の少女のような膨らみはすっかり姿を変えていました。いえ、なくなっていたのではありません。それは、より大きな、いえ、豊満な乳房に姿を変えていたのです。しかも、その先端には、女性特有のツンと突き出た乳首と、それを取り囲むように丸い乳輪さえ示しています。 book18.org
「あああ・・・、なん・・・なんてこと・・・」 book18.org
あまりの衝撃に、私の口から発せられたのは、言葉にならないうめき聲だけでした。 book18.org
「フフフ・・・、どう?Dカップのバスト・・・気に入った?私も奈緒美ちゃんが寢てる間に觸ってみたけど、すごいじゃない?本物そっくり・・・。これなら、もっともっとみんなに可愛がってもらえるわよ。よかったわねぇ・・・。フフフフ・・・。」 book18.org
「い、いやだ・・・も、戻してくれっ・・・お、お願いだ・・・元に戻してくれ・・・」 book18.org
私はありったけの聲を振り絞って叫び、両手足をこれでもかとバタつかせ、ベッドから飛び起きようとしました。しかし、その瞬間、全身を貫く耐えられないほどの激痛に意識を失ってしまったのです。 book18.org
第9章-2 book18.org
私の意識が再び戻るまでに、一體どのくらいの時が経ったでしょうか。 book18.org
ただ意識が戻って、最初に気づいたのは、両足がそれぞれベッドの腳に縛りつけられていることでした。 book18.org
私は、そんな逃げ出すことのできない狀態で、施された手術の全容を告げられたのでした。 book18.org
小島によって行われた手術は、男である私の胸に、豊満なDカップの乳房を與えただけの生やさしいものではありませんでした。(それだけでも、十分衝撃的なものではありましたが。) book18.org
手術後の痛みが下半身からも生じていることに気づいて、私は背筋が凍る程の恐怖に震えながらも、男であることの証があるべき所に、自由になる右手を、恐る恐る伸ばしてみました。 book18.org
「あ、ある、あった。」 book18.org
力の抜けるほどの安堵感に包まれました。包帯ごしではありましたが、大量の女性ホルモンの服用によって小さくなったとはいえ、男である証・・・ペニスの感觸が確実に伝わってきたのです。 book18.org
しかし、さらに指先を後方に這わせてみると、陰嚢の部分にあったはずの睪丸の丸い膨らみが、まったく感じられません。平面的で、ペタッと皮膚が付著している感觸しかありません。 book18.org
「い・・・一體、な・・・何をしたんだ・・・?お前たちっ・・・。」 book18.org
私は、病室中に響き渡るような、大聲で叫びました。 book18.org
涼子はフッと冷たい笑いを浮かべて、手にしていた紙切れを差し出すのです。 book18.org
「だって、あなたがサインしたんでしょ・・・? この同意書に・・・。ねえ、村井ちゃん?」 book18.org
涼子の問いかけに、村井も黙って頷きました。二人の表情には勝ち誇ったような會心の笑みが浮かんでいました。 book18.org
私は、涼子から渡された同意書、つまり、私がサインをしてしまった手術同意書に目を通しました。確かに表側には、あの時、確認した文面と、その手術を同意するためのサインしか書かれていません。しかし、裏返して見るとサインをした時にはその存在すら気づかなかった內容の文面が書かれていたのです。 book18.org
『患者、高野直樹は、以下の手術を受けることを同意いたします。 book18.org
1,性同一性症治療のための睪丸摘出及び豊胸手術 book18.org
2,継続的なホルモン治療のための高濃度女性ホルモンの體內埋め込み手術 book18.org
3,付屬して、ピアス用の穴開け施術 』 book18.org
第9章-3 book18.org
「な・・・なんてことを・・・。お・・・お前たち、僕を、だましたんだな・・・?」 book18.org
私は、その時になって初めて、彼らの言動がすべて私を陥れるための邪悪な罠だったことに気づかされたのでした。 book18.org
涼子が長期間に渡り、精神安定剤入りの痛み止めと稱して、私に飲ませていたのは、高濃度の女性ホルモンを含有するもので、そのために、私の體が女性化し始め、知り合いの醫者と組んで偽りの病名をでっち上げ、さらに死への恐怖心をあおりながら、まるで私が、自らの意志で進んで手術を受けるかのような狀況を作り上げたのです。 book18.org
しかも、豊胸手術の前に、錠剤による長期間のホルモン服用を行ったのは、わずかながらでも膨らんだ段階で行った方が自然で女性的な胸を作れるからという醫者からのアドバイスを受けた結果であり、彼らの企みが、周到に計畫されたものであったことの証でもあります。 book18.org
(ああ、僕は・・・僕はもう・・・男ではなくなってしまった・・・) book18.org
私は、彼らに対する抑えきれない怒りと、後悔の為に、全身の震えが止まりませんでした。しかも、そうしている間も、體內には、高濃度・高密度の女性ホルモンが全身に流れ、女性化を促しているのです。さらにそれを抑えるべき男性ホルモンは、睪丸を摘出したことで生成されなくなってしまっています。つまり、私は、もはや男として機能を失い、限りなく本物の女性に近づくプロセスを歩み始めているのです。 book18.org
そんな絶望感から、私は、抑えきれない激情から、契約のことなどすっかり頭から消え去っていて、使い慣れた男言葉で堂々と彼らに向かって罵詈雑言を浴びせかけました。さらには、近くにあったコップをつかみ、思い切って村井の方に向かって投げつけました。コップはバリンという金屬音を殘し、ドアノブに當たると、小さな、ガラス片になって粉々に砕け散りました。 book18.org
その瞬間、村井の顔が鬼のような形相に変わり、ベッドに近づいたかと思うと、私の頬を思い切り強く毆りつけたのです。 book18.org
「いい加減にしろ。お前が同意したんじゃないか。俺たちはお前にどうするか、尋ねたんだぜ。」 book18.org
「そ・・そんな・・・裏に手術の內容が書いてあるなんて、一言も言わなかったじゃないか。全部、お前たちの罠だったんだ。」 book18.org
「裏を見て、確かめなかったのは、お前のせいだろうが・・・。でも、まあな、俺たちも鬼じゃねえよ。」 book18.org
村井はそう言うと、優しげな表情に戻り、諭すような口調で言いました。 book18.org
「お前の胸はシリコン入れただけだからな、いつだって取り出せるんだ。それに、體の中に入れたホルモンだって、いつでも取り出せる。」 book18.org
「で、でも、去勢手術は・・・もう、絶対にやり直せないじゃないかっ・・・。」 book18.org
「それだって、お前の睪丸は、ちゃんと保管してあるから安心しろ。契約が終われば、お前は自由の身だ。そうすれば、ちゃんと元に戻してやるんだ。噓じゃねぇ・・・。」 book18.org
「・・・・・・・」 book18.org
私は、その言葉に耳を疑い、無言で涼子の方に視線を送りました。涼子はそれに応えるように大きく頷いてみせました。 book18.org
「ほ、ホントか?本當に元に戻れるのか?」 book18.org
もちろん、村井の言葉はにわかかには信じがたい內容です。ん。しかし、藁にもすがりたい心境であった私には、その言葉に期待を寄せるしかなかったのです。 book18.org
「ああ、本當だとも・・・。なあ、涼子?」 book18.org
「本當よ。私だって、契約が終わってまで、あなたを女のままにしておきたいって思ってるわけじゃないもの。契約が終われば、男に戻してあげるから、結花って女と一緒になったらいいじゃない。私たちは、この契約の間だけ、あなたにできる限り、本物の女に近づいていてもらいたいって思っただけよ・・・。だから、その証拠にそこは殘しておいてあげたじゃない?」 book18.org
涼子はそう言うと、私の下半身を指さしたのでした。 book18.org
確かにそうです。もしも私に復讐を果たすつもりなら、この手術でペニスまで除去し、完全な女に作り替えてしまう方が、よかったはずなのです。と言うことは、彼らの言っている、元に戻すという話も、もしかしたら本心なのかもしれない。私はわずかばかり殘った、理性の欠片を総動員して、できる限り心を落ち著けて考えました。 book18.org
懸命な皆さんなら、摘出した睪丸を元に戻すなんて話が作り話であることは、おわかりでしょう。しかし、愚かな私は、後に運命の瞬間を迎えた時に、初めてそのことに気づくことになるのです。ここでは、彼らが、私へのあまりにも陰濕な計畫を実施するために、あえて、男としての最後の証であるペニスを殘したということだけをお伝えしておきます。 book18.org
「しかし、もし、お前が俺たちの指示に少しでも反抗的な態度をとったら、お前のキン○○は、処分してやるからな。そうなれば、たとえどんな手術をしても、二度と男には戻れないんだからな。わかったな。」 book18.org
村井は、わずかながらも希望を持ちかけているのを、私の表情から読みとったのでしょう。ゆっくりと諭すような口調で言いました。 book18.org
私には、かすかだろうと、すがれる希望の燈は他にありません。心は決まりました。 book18.org
「わかりました。男に・・・男に戻してもらえるんなら、どんなことでもします。二度と反抗的な態度は・・・とりません。ですから、どうか、処分するのだけは・・・・それだけは、お止めください・・・。」 book18.org
私は、卑屈にも、その憎むべき行為を指示した村井に向かって哀願したのです。それは、まるで、子犬が主人にすがりつくような屈辱的な姿でした。 book18.org
第10章 book18.org
悪夢のような手術から約二週間後、ようやく退院の許可が出ました。 book18.org
ベッドから起きあがって、まず最初に感じたのは、自分の身體の重みでした。いいえ、決して體重が増えたのではありません。むしろ體重は、入院前に比べ、五キロも減り、 book18.org
五十キロを切っていました。二週間もの間、ずっとベッドに橫になっていたために全身の筋力が衰え、細く弱々しい腳が、減少した體重さえ重いと感じ取ってしまったからだと思います。そして、その後、今に至るまで、細くしなやかになった手腳に男性として生きていた時代の筋肉が戻ることはありませんでした。體內に流れる大量の女性ホルモンが、その形成を決して許すことはありませんでした。 book18.org
私は自らの身體の変化を実感しなければと思い、ふらつく足取りで立ち上がりました。と、その時、今までに経験したこともない感覚に襲われたのです。それは、私の両肩にかかる胸の重みでした。Dカップの豊満な膨らみが、私の動きに呼応するように、上下左右に揺れ、その揺れが肩にまで伝わってくるのです。この「胸が揺れるという感觸」は、それまで、屋敷の中で毎日身に著けていたシリコンパットでも感じてはいましたが、それはあくまで、「胸のあたりが揺れている」という感覚であって、「胸そのものが揺れている」という感覚とは全く異なっていました。つまり、一體感がまるで違うのです。 パジャマのボタンを二つ外し、視線を落としてみると、そこには、くっきりとした雙乳の深い谷間が見えます。 book18.org
私は恐る恐る手を伸ばし、その雙乳に觸れてみました。ポワンとした柔らかな感觸が指先に伝わると同時に、胸の方からも、指先の接觸を感じたのです。そんなこと、神経が通っているのだから當たり前のことなのですが、その時の私は、その柔らかな肉のかたまりが自分の肉體の一部になっているという現実を思い知らされ、呆然と力が抜けていくのがわかりました。 book18.org
手術によってもたらされた身體の変化は胸だけに止まりません。 book18.org
包帯が外された後、初めて一人でトイレに行った時に経験した出來事がもたらした衝撃は、今でもはっきり覚えています。 book18.org
それまでベッドから一歩も出ずに、用を足すのも看護士の手を借りていた私は、自分のその部分にそれほどまでの変化が生じているとは実感していませんでした。 book18.org
長期に渡る女性化調教のせいで、私の足は自然と女子トイレへと向かいました。そしてトイレの中に入ろうとドアを開けた時、ちょうど入れ違いに30歳くらいの一人の女性が入れ違いにトイレから出てきたのです。私は、一瞬ハッとしました。なぜなら、その時の私は、全くのノーメイクだったからです。男が病院の女子トイレに入るのを目撃したその女性が大聲を上げるのではと思いました。でも意外にも、女性は私の顔を見るなり、にっこり微笑み、小さく會釈までしたのです。 book18.org
パジャマ越しにでもわかる胸の膨らみのせいなのでしょうか。それとも、長期間にわたる女性ホルモンの投與によって作られた、ふくよかなヒップラインのせいなのでしょうか。いえ、もしかしたら、やはり女性ホルモンの投與により、女性的になったフェイスラインによって、たとえノーメイクでも男性としての特色をすっかり消し去っていたのかもしれません。 book18.org
いずれにせよ、その時の私は他の人から見れば、女性そのものであり、女子トイレに堂々と入っても不自然ではない存在になっているのは明らかでした。私は大騒ぎにならなかったことにホッとはしたものの、同時に、自らに突きつけられた現実を改めて思いしらされたのでした。 book18.org
次に奧の個室のドアを開け、中に入ると、そのままパジャマのズボンを膝までおろしました。尿意がかなり迫っていたので、立ったまま用を足そうと思ったからです。私は女性用のショーツを身につけていたにも関わらす、その脇から自分のペニスを引き出そうと手を入れました。 book18.org
ところが、手に伝わってきた感觸は、ペニスと呼ぶにはあまりにも頼りなく、小さく細い、まるで大きめの「デキモノ」に觸れたような感觸だったのです。女性用の伸縮性の高いショーツから小さな「デキモノ」を引っ張り出すことはかなり困難でした。私は、そのまま漏らしてしまいそうになり、あわててショーツを膝まで下げると、便座に腰掛け用を足しました。 book18.org
上から見下ろすと、「デキモノ」の先端からは、一本の筋となって尿が出ているのがわかります。つまり、その「デキモノ」こそが、私の変わり果ててペニスそのものだったのです。よく見れば、それは小指の第2関節ほどの長さしかありません。 book18.org
そして、尿の解放が終わった後、「デキモノ」を裏返し、その後ろを見ると、あったはずの二つの睪丸の丸いふくらみは姿を消し、ただ陰嚢の皮膚がだぶついているだけなのです。しかも、もっとよく確認しようと、目を近づけようとすると、今度は豊かな胸の膨らみが視界を遮るのです。 book18.org
(ああ・・・とうとう・・・こんな身體になってしまった・・・。あああ・・・。) book18.org
私は、その個室の中で嗚咽しました。屈辱と後悔と情けなさといった、言葉にできない多くの感情が一度に絡まり合って、心に迫ってくるのでした。 book18.org
(で・・・でも、一生このまま元に戻れない訳じゃないんだ。殘り、たった一月・・・たった一月辛抱すれば、元に戻れるんだから・・・。) book18.org
私は彼らの言葉を信じ、そう自分に言い聞かせると、かすかな勇気と希望が沸いてくるのを感じたのです。 book18.org
第11章-1 book18.org
約二週間ぶりの屋敷は、なぜか以前と違った印象を受けました。いえ、どこと言って変わったわけではありません。変わったのは屋敷の方ではなく、庭から屋敷を見上げている私の方だったのですが・・・。 book18.org
私は、歩を進めるたびにプルンプルンと柔らかな揺れを示す、豊かな雙乳の感觸に、相変わらずの違和感を覚えながら、屋敷の玄関へと足を踏み入れました。 book18.org
その日は、まっすぐに部屋に入ると、一歩も外には出ませんでした。夜になり、あの希望のカレンダーに入院中の約二週間分の×印をつけ、約束までの殘りの日數を數えました。 book18.org
(もう少し・・・、もう少しだ・・・。あと35日・・・。身體を元に戻してもらうためにも、そして晴れて結花と再會するためにも、耐え抜かなくては・・・。そのためには、村井たちの機嫌を損ねないように・・・。がんばれ・・・がんばるんだ。) book18.org
私は、そんな言葉を何度も獨り言のように呟くと、自分を勇気づけたのでした。 book18.org
翌朝、目覚めた私は、いつものようにドアの下に置かれたメモを取りあげると、支度を始めました。 book18.org
その日の指示は、ショッキングピンクのソフトボディコンのワンピースで、その昔、ディスコなどでいわゆるイケイケギャルと呼ばれる女の子たちが身につけていたような、派手なデザインの服でした。 book18.org
私は深く大きなため息を一つすると、意を決したように、ドレッサーから指示されたワンピースを取り出し、専用のランジェリーボックスから、同系色のフロントホックのブラジャーとハイレグのパンティを取り出しました。 book18.org
男性として筋肉をすっかり失ってほっそりとした、そしてむだ毛の全く生えていないなめらかな腳先から、パンティの持つシルクのスルっとした滑るような感觸が、少しずつ上に移動していきます。 book18.org
そして最後にグッとウエストに向かって引き上げた時、股間にはほとんど異物感がなく、しっかりとしたフィット感だけが伝わってきました。私は改めて、睪丸を失い、矮小化したペニスしか持っていない自分の姿を認識したのです。 book18.org
いえ、それは感觸だけではありません。パンティを身につけた姿を鏡に映し出してみると、股間にはほとんど盛り上がりがなく、代わりに、ふくよかで丸い大きめの線を描くヒップラインが際だっています。 book18.org
次に同系色のブラジャーを手にとると、それまでの癖でシリコンパットに手を伸ばそうとしました。けれども、パットはどこにも見つかりません。 book18.org
そうです。シリコンパットは涼子たちによって廃棄されたのでしょう。なぜって、私にはそんな擬似的な巨乳を作るような道具はもはや不要になっていたからです。両の胸には、大きくふくよかなDカップの雙乳が、呼吸にあわせて上下に波打っているのです。 book18.org
私は、厳然たる事実に、涙が溢れてきましたが、もちろんその場を逃れることなどできないことはわかっています。 book18.org
私は涙を拭って、ブラジャーの肩ひもに腕を通し、豊満な膨らみの全てをカップの中に収めると、少しずつ位置を調節しながら、フロントホックを留めました。 book18.org
シリコンパットによらない、自然な胸の膨らみは、カップサイズと寸分の狂いもなく、フィットしています。その感觸は二つの豊かな膨らみが、もう簡単には取り外すこのできない身體の一部であることを実感させるものでした。 book18.org
私は、ブラ越しの感觸を確かめるように、カップ全體を手のひらでさすってみました。そして指先が、ツンと突き出した女性特有の乳首の先端に觸れた瞬間、全身に生まれた初めて経験する、ゾクッとするような感覚を覚えたのです。 book18.org
(な・・・何?こ・・・この感覚・・・これが・・もしかしたら・・・女の感覚?) book18.org
慌てて手を引っ込めましたが、もう一度、未知の感覚を確かめようと、今度は強めに指先をあててみました。 book18.org
「アンッ・・・」 book18.org
ゾクッとする感覚が、再び全身を駆け抜け、思わず口元からかすかな聲がこぼれました。 book18.org
私は背筋に恐怖を感じ、指を離しました。それは、男としての感覚を失いたくないという無意識のうちの本能のなせるわざだったのかもしれません。 book18.org
姿見に映し出された私のランジェリー姿は、自分で言うのもおかしいのですが、完璧なまでの美しい女性的な曲線を描いています。 book18.org
豊かなバストとふくよかなヒップラインを強調するようにきゅっとくびれたウエストラインは、もうコルセットも必要なくなったことを実感させてくれます。さらに女性ホルモンの影響で透き通るように白く木理の細かくなった肌と、女性的な顔立ちとが、女らしいランジェリー姿にマッチしていて全く違和感がありません。 book18.org
いいえ、もちろん、そんなことを喜んでいたわけではありません。 book18.org
身體中に常時流れる高密度の女性ホルモンによって、これからもますます女性化が進むのだと思うと、本當に元の身體に戻ることなどできるのだろうかという、言いようもない不安な思いだけが強まっていきました。 book18.org
しかし、私には彼らの言葉を信じるより他にすべはないのです。 book18.org
私は全ての邪念を振り払うかのように、一度大きくかぶりを振ると、ショッキングピンクのワンピースを手に取り、両手で広げてみました。素材は、ちょっと大きめのタオルのようで、広げてみなければとてもワンピースとは思えません。けれども、以前にも同様の服を著せられたことのあったので、それが優れた伸縮性を持ち、172センチと女性にしてはかなり長身の私の身體をも包み込んでくれることを知っていましたから、大して不思議な感じは持ちませんでした。 book18.org
私は、その柔らかなタオルのような布きれを丸めると、腳から上に引き上げていきました。ファスナーの付いていないボディコンのワンピースは、水著のように、そういう著方をするものだということを涼子から教えられていたからです。 book18.org
伸縮性のある素材が身體にピタッと張り付くように、引き上がっていきます。ところが、お尻のあたりを通そうとすると、かなり窮屈でなかなか上がってくれないのです。以前にそのような服を著せられた時には、ヒップパットを著用していたのに、そんなことはありませんでした。それは、自分のヒップサイズが、パットによって作られたサイズを上回ってしまったことの証だったのです。 book18.org
私は悲しみを振り払うかのように、腕に力を込め、ワンピースを胸の高さまで一気に引き上げると、袖に腕を通しました。ぎゅうっと締め付けられるような感觸が全身から伝わってきます。 book18.org
私は頭を上げ、視線を目の前の姿見に移しました。 book18.org
ショッキングピンクの布きれが、私のDカップのブラジャーの辺りに全て丸まったように集まっていて、おヘソから下の部分は完全に露出狀態でした。セクシーなハイレグのパンティも露わになったままです。 book18.org
私は力を込めて引き上げたせいだと思って、裾を持つと、今度はそれを下に引き下げてみました。と、その瞬間、私は、目の前に映る自分の姿に愕然とし、白かった頬に一気に赤みが差していくのがわかりました。 book18.org
「な、何・・・? こ・・・この服・・・」 book18.org
それは胸元が大きくカットされていて、そのままではフルカップのブラジャーの上部が露出しているのです。またウエスト周りは、かなり薄い透過性のシースルーになっていて、一見すると素肌が露出しているに見えてしまいます。しかも、スカート部分の丈は、股下數センチほどの超マイクロミニで、女性ホルモンの働きによってもたらされた、うっすらと脂肪がのった太股と、それに続く細くしなやかな二本の腳を露出しています。 book18.org
私はとっさに、露出しているブラジャーを隠そうと、全體を引き上げてみました。しかし、そうすると裾はさらに持ち上がり、丸みを帯びたヒップを覆うパンティが顔を覗かせてしまうのです。 book18.org
第11章-2 book18.org
「いつまで、かかってるのっ・・・? 遅いじゃ・・・」 book18.org
私が姿見の前で呆然と立ちつくしていた時、いきなりドアが開き、涼子が厳しい表情を浮かべながら、入ってきました。けれども、その表情も私の姿を視界に捉えると、みるみる柔らかいものに変わっていきました。 book18.org
「お、驚いたぁ・・・すごいじゃない・・・ホント、女の目から見ても、うっとりするくらいのスタイル・・・。それに、その服もセクシーじゃない・・・」 book18.org
涼子は、そばに近寄り、姿見に映る私の全身をなめ回すような視線で眺めたのです。 book18.org
「で・・・でも・・・これ・・・小さすぎて・・・。」 book18.org
私は鏡越しに、涼子を訴えるような目で見つめながら、ワンピースの引き上げと引き下げを繰り返して見せたのです。 book18.org
「あら、そんなことないわよ。だって、こういう服著るときは、ノーブラに決まってるもの。」 book18.org
涼子はそう言うと、いきなりワンピースの中に手を入れ、ブラジャーの前ホックとストラップを外し、するっと抜き去ったのです。 book18.org
「ほら、こうすれば、全然気にならないでしょ?ね?」 book18.org
「で・・・でも・・・これじゃ・・・・は・・・恥ずかしい・・・」 book18.org
確かにブラジャーの露出はなくなりました。しかし、フィット感のある素材が、大きくて丸みのある胸の形をはっきりと示し、広く開いた胸元からは、豊かな雙乳の作る、深い谷間を曬しているのです。しかも、ツンと突き出た乳首が服の上からもその突出をを示しています。 book18.org
「やっぱり、本物はいいわよねぇ・・・。ほら、乳首まで・・・、ねぇ、ちょっと觸らせてみて・・・いいでしょ? 女同士なんだから・・・フフフ・・・」 book18.org
涼子は、私の胸に両手を伸ばして、全體を包むようにしたかと思うと、ゆっくりとその感觸を確かめるようになで回し、さらには下から全體を持ち上げてみたり、指先でポンポンと弾ませるように弄びました。 book18.org
「イ・・・イヤ・・・恥ずかしい・・・です・・・・」 book18.org
男の身でありながら、妻の手で乳房を弄ばれるというあまりに恥辱的な行為に、思わず、身をよじりました。 book18.org
しかし、そんな私の反応が、涼子のサディスティックな嗜好を刺激したのか、手を離すどころか、よりいっそう力を込めて、弄び続けるのでした。 book18.org
「ねぇ? どんな感じ? 男のくせに巨乳を揉まれるのって・・・フフフ・・・」 book18.org
「は・・・恥ずかしい・・・恥ずかしいです・・・りょ・・・涼・・・い、いえ、お・・お姉様・・・止めて・・・お願い・・・」 book18.org
自分の身體が元の男の姿に戻るまでは、一切の抵抗をしないと心に誓っていた私は、涼子の機嫌を損ねないように言葉を選びながら哀願しました。 book18.org
「ウソ! ホントは恥ずかしいんじゃなくて、感じちゃうんじゃない? ホントの女の子みたいに・・・。」 book18.org
「そ、そんなこと・・・そんなことないです。だって、ホントはお・・男なんですから・・・」 book18.org
それは本心からの言葉でした。いくら本物そっくりに作った胸の膨らみとは言え、そこを刺激されて、女性としての性感を覚えるということなどあるはずがないと思っていたからです。 book18.org
でも、それは間違いでした。私の身體の中にはずっと高濃度の女性ホルモンが流れていて、その効果による內部からの女性化がどんどん進行していることを忘れていたのです。 book18.org
「あら、そうかしら?そうは、見えないけど・・・じゃ、これはどう?これでも、感じない?」 book18.org
涼子は、服の上からツンと突き出ている乳首を、その指先で弄び始めたのです。 book18.org
その瞬間、全身を未知の感覚が駆け抜けていきました。 book18.org
「アン・・イヤ・・・アアン・・・。」 book18.org
私は思わず、小さな喘ぎ聲を出しました。 book18.org
涼子の指先は、小さな振動を繰り返しながら乳首を刺激し続けます。その動きに反応するかのように、全身に電流のようなゾクッとする性感の高まりが走りぬけていきました。 book18.org
「アア・・・・、ダメ・・・、お・・・お願い・・・ヤメテ・・・」 book18.org
「フフフ・・・、やっぱり感じてるんじゃない。ダメよ、ウソ言っちゃ・・・。女の子は胸が感じて當たり前なのよ。あ、ごめんなさい。あなたホントは男だったのよね。でも、男ならこんなに乳首が敏感なわけないし・・・だから、もうホントの女の子になっちゃったってわけね アハハハ・・・」 book18.org
涼子は大きな笑い聲を上げると、弄んでいた指先をさっと離しました。 book18.org
「さ、早く支度しなさい。みんな待ってるんだから・・・。」 book18.org
私は涼子に促されるまま、ドレッサーの前に座りました。 book18.org
第11章-3 book18.org
その後、時折涼子からの指示を受けながら、自らの手で、その日の派手なワンピースに合う、かなり濃いめのメイクを施し、肩までのびるストレートロングのヘアウィッグをつけ、最後に光沢のある黒いストッキングに包まれた足先に白いミュールを通しました。 book18.org
「うーん、完璧・・・、ホントにセクシーな女の子になったわ。うん。ホントに・・・。」 book18.org
涼子は、支度を終えた私の全身を眺め回すと、改めて感心した口調で言いました。 book18.org
「あ、そうそう。素敵な女の子になった奈緒美ちゃんに、お祝いのプレゼントがあるのよ。」 book18.org
涼子は、バックから小さな小箱を出すと、その中からゴールドに輝くリング狀のものを取り出しました。そして、私のストレートロングのウィッグを掻き上げると、耳に近づけたのです。 book18.org
「うん、これなら似合いそうね・・・・。うん。」 book18.org
涼子は納得したように言うと、リングの先にある細い針のような部分を私の耳たぶに刺したのです。 book18.org
「イ・・イたっ・・・」 book18.org
耳たぶから、チクッとする痛みが走り思わず、小さな聲を上げました。 book18.org
「うーん、やっぱり、ピアスの穴を開けてもらって、正解ね・・・。イヤリングよりオシャレだもの。それに、これ、奈緒美ちゃんにぴったり。よく似合ってるわ。」 book18.org
姿見に映る私の両耳に大きなゴールドのリングが揺れています。そんな派手なピアスを付けた姿は、印象もがらりと華やかに変わって見えます。 book18.org
準備を全て整えると、涼子と共に部屋を出ました。 book18.org
「いいわね、これから、改めて、生まれ変わった奈緒美ちゃんをみんなに紹介するんだから、さっき指示した通りにしなくちゃだめよ。そうしないと、奈緒美ちゃんのタマタマ、処分してもらうからね。そうしたら、男には二度と戻れないんだから、わかってるわね?」 book18.org
リビングに向かう長い廊下を歩いている時、涼子は強い口調で念を押しました。 book18.org
準備が終わって、見事なまでに挑発的で悩殺的な女性に姿を変えた全身を、ミラー越しに見て、深いため息をつく私に涼子は追いうちをかけるように冷酷な指示をしたのです。 book18.org
それは、詳細を知らされていない本城と田中には、私が長期間にわたる女性化指導のせいで、心の中に女性願望が目覚め、自らの意志で豊胸手術や去勢手術を受けたと言ってあるから、彼らの前ではそのように演じるようにという指示でした。 book18.org
もちろん、そんなことは全くのデタラメですが、涼子のこの指示に逆らうことはできません。何しろ、私が男に戻ることができるかどうか決め手は彼らの手に握られているのですから。私は、ただ黙って頷きくことしかできませんでした。 book18.org
「こ・・・こりゃ、すげぇや・・・ホントにいい女だぁ・・。」 book18.org
リビングに入った私を一目見るなり、村井が感嘆の聲を上げました。 book18.org
「ホ、ホントに・・・すげぇ・・・。」 book18.org
「ああ、これが、男だなんてなぁ・・・驚きだぜ、全く・・・。」 book18.org
村井に続いて、田中と本城も口々に驚きの聲を上げました。 book18.org
「じゃ、改めて紹介するわね。生まれ変わった奈緒美ちゃんでーす。どう?色っぽいでしょ?女の私が見ても、そう思うんだから・・・。男から見たら、たまんないって感じでしょ? フフフ・・・。さあ、奈緒美ちゃん、自己紹介なさい。」 book18.org
涼子は私の背中を軽く押し、それから村井たちの座るソファの端に腰を降ろしました。 book18.org
逃げ出したくなるほどの羞恥心の中で、しばらく黙ってうつむいていた私に、すべてを知っている村井と涼子がにらみつけるような視線を送ってきます。 book18.org
「さあ、どうしたの? 早くしなさい」 book18.org
涼子は、口元は笑っていますが、キッとしたキツイ目の奧の光は有無を言わせない強制力がありました。 book18.org
私は、その目の奧に、(言うことを聞かなければ、男には戻してあげないわよ。)という無言の圧力を感じ取り、とうとう重い口を開いたのです。 book18.org
第11章-4 book18.org
「み・・・充様・・聡様・・・お久しぶりです。今日は・・・生まれ変わった・・奈緒美をご覧になってくださいね・・・。奈緒美ね・・・ずっと・・女・・・女の子になるためのご指導を受けていたら・・・ホントに・・・女の子に・・・なりたくなっちゃったの・・・だから、お兄様とお姉様に無理に・・・お願いして・・・・手術を・・・して・・・もらったの・・・。胸と・・・あそこの・・・。それに・・・これからも・・・もっともっとホントの女の子に近づけるように・・・體の中に・・・女性ホルモンまで・・・入れてもらったの。だから・・・もう・・・胸のパットもお尻のパットも入っていません。全部・・・全部・・・本物です・・・。」 book18.org
「おい、ホントかよ?そのデカパイも本物なのかよ?」 book18.org
本城が信じられないというような口ぶりで大きな聲を上げました。 book18.org
私は、あまりの恥ずかしさに顔が紅潮し、黙って頷くだけでした。 book18.org
「ほら、みんな、信じられないって言ってるのよ。見せてあげなくちゃダメじゃないッ」 book18.org
私は涼子の強い口調にドキッとして、広くあいたワンピースの胸元に手を當てると、さらに大きく広げて見せたのです。Dカップの豊満な雙乳が、まるでボロンっと音を立てるようにこぼれ出ました。 book18.org
(は、恥ずかしい・・・こ・・こんなこと・・・。) book18.org
「うおぉ、本物・・・本物だぜ・・・、なあ、ちょっとさわらせてみろよ。」 book18.org
本城は、ソファから立ち上がると、私に近づき、いきなり荒々しい手であらわになった胸を揉みしだくように觸ったのです。 book18.org
「おお、柔らけぇ・・・。形もきれいだしよぉ・・・それに、ほれ、乳首だって・・・」 book18.org
本城の指先が、ツンとした乳首に觸れました。 book18.org
「アン・・・イ・・イヤ・・・」 book18.org
私の全身に電流が走り、口元から思わず、小さな聲が漏れてしまいました。 book18.org
「おい、なんだ、感じるのかよ?さすがに本物は違うんだなぁ・・・。」 book18.org
本城の指の動きが早くなり、それにつれて、かすかだった電流が大きくなって、全身を駆け抜けていきます。 book18.org
「アアン・・・だ・・・だめ・・・や・・・やめて・・お願い・・・。」 book18.org
私は本城の手を避けようと體をよじらせましたが、いつの間にか、背後に來ていた田中の両腕によって、その動きが止められてしまいました。しかも、本城によって弄ばれていた胸の膨らみに、その田中の手も容赦なく伸びてきたのです。 book18.org
(だめ・・・絶対に感じては・・・だめ・・。我慢・・・我慢しなくちゃ・・・ああ、で・・・でも・・・アア・・。) book18.org
二人の手の動きを必死になって理性で抑えようと努めましたが、まるで本能からわき上がるような性感の高まりを抑えることはできません。 book18.org
「アアン・・・か・・感じるぅ・・・だ・・・だめ・・・これ以上されると・・・ダメ・・・アアンン・・・」 book18.org
私の発する聲が、切なげなあえぎ聲に変わっていきました。もはや自分の意志ではどうにもならなくなってきていたのです。 book18.org
その時です。涼子がソファから立ち上がり、本城と田中に向かって言いました。 book18.org
「わかったでしょ? 二人とも・・・。今日は、それくらいにしてあげなさいよ。退院して間もないんだから・・・。それにまだご挨拶も終わってないし・・」 book18.org
本城と田中は私の胸から名殘惜しそうに手を離すと、再び、ソファにどっかりと腰を下ろしました。 book18.org
「さあ、続けなさい。ご挨拶・・・。」 book18.org
私は、まだ殘る性感の高まりと戦いながらも、ゆっくりと口を開きました。 book18.org
「お・・おわかりいただけましたか? 奈緒美のこのオッパイが・・・本物だってこと・・・。それに、お尻だって、こんなに大きくしてもらったの・・・。」 book18.org
私はそう言うと、くるっと後ろを振り向き、少し前屈みになって、お尻を突き出して見せたのです。 book18.org
「おお、ホントにいいケツしてるなぁ・・。たまんねぇなぁ・・」 book18.org
田中は、目を大きく見開きながら言いました。 book18.org
「ちなみに、上から、88のDカップ、60、86っていうのが今のサイズよ。理想的でしょ? ね?」 book18.org
涼子が、退院前に病院で計測した私のスリーサイズを告げました。 book18.org
私はなぜか、そのことにとても激しい羞恥心を覚えました。考えてみると、自分のスリーサイズを伝えるなどという経験は今までに一度もなかったからです。そのような紹介を受けること自體、もはや自分が他人にからは女性としてしか認識されていない証のような気がしたのです。 book18.org
「奈緒美、これからも、どんどん本物の女の子になるように努力しますから・・・皆さんも、今まで以上に・・・奈緒美のこと・・・可愛がってくださいね・・・。」 book18.org
私は、全身から火のでるような羞恥心におそわれながらも、一通りの挨拶を終えました。その視線の先には、満足そうに微笑む涼子と村井の顔が見えました。 book18.org
第11章-5 book18.org
新生「奈緒美」としての自己紹介が終わると、それまでニヤついた顔で聞き役に徹していた村井がおもむろに口を開きました。 book18.org
「それにしても、こんないい女になるとはなぁ。俺、本気でこいつを俺の女にしちまおうおうかなぁ・・・。アハハハ・・・」 book18.org
「そ、そりゃないよ。兄貴・・・。俺だって、こいつ、彼女にしたいっすよ。なあ、聡?」 book18.org
「そうっすよ。俺も、こんなに可愛いなら、男だってかまわないっすよ。それに、こいつ、自分から女になりたがってるんでしょ?なら、俺、全然、オーケーっすよ。へへヘ・・・」 book18.org
三人の男達の冗談とも本気ともとれる言葉に、涼子が割って入りました。 book18.org
「何を馬鹿なこと言ってるのよ。この人、仮にも私の夫よ。男なのよ。勘違いしないでよ。ホントに・・・。」 book18.org
「いやぁ、だってよ。あのオッパイといい、ケツといい、ふるいつきたくなるほどいい女だぜ。しかも、あんな格好してると尚更な・・・。ホントに、どうせなら、お前じゃなくて、こいつにしておけばよかったぜ・・・アハハハハ・・・」 book18.org
村井の言葉に、それまで笑顔を浮かべていた涼子の表情が一瞬にして曇り、やがて敵意に満ちた視線を私に向け始めたのです。そこには明らかに女の嫉妬心が鈍い光になって現れていました。 book18.org
「いや、冗談だ・・・冗談に決まってるだろう?本気にすんなよ・・・。」 book18.org
涼子の顔色が変わったことを察知して、村井はいいわけがましく言いました。 book18.org
しかし、涼子の私に向ける視線は冷たいままでした。その目の奧の鈍い光には背筋が寒くなる思いがしました。 book18.org
「それにしても、自分から女の子に生まれ変わりたいなんて言い出すとは思わなかったなぁ・・。」 book18.org
ソファから靜かに立ち上がると、涼子は私に近づきながら口を開きました。 book18.org
口元には冷たい笑みが、そして、目には再び燃え上がった復讐心に新たな嫉妬心が加わって、冷酷な鈍い光が宿っています。 book18.org
「ねえ、あなた、私から女の子になりきるための指導を受けて、女の子願望が芽生えたって言ったわよね・・・? ねぇ、それってホントなの? なんか信じられないなぁ・・ねぇ、どうなの?」 book18.org
私には、涼子の質問の意図がわかりません。そのように振る舞うように指示したのは他でもない涼子だったからです。 book18.org
いいえ、もし、本心を素直に口にすることが許されるなら、はっきりと、 book18.org
『手術はだまされて受けたものだ。自分から進んで受けたなんて、そんな話は全部でたらめなんだ。今すぐにでも男に戻りたい。そして、この場から逃れ、結花と暮らしたいんだ。』 book18.org
と大聲で叫びたいくらいです。 book18.org
私は黙ったまま、涼子の次の言葉を待つしかありませんでした。 book18.org
「ホントはさぁ、ずっと前から、女の子願望があったんじゃないの? こうなることを期待してたんじゃない? それで、私たちが、あなたを女の子にしようとしているのを知って、うれしかったんでしょ? 違う? そうじゃなかったら、自分から手術してなんて頼むわけないもの。 ああ、そうか、だから、あんな情けないこと・・・、他の男のチンポしゃぶったり、お尻を犯されても喜んでたわけかぁ・・・それで、もっと愛されたくて、本當の女の子になりたくなっちゃったんだぁ・・・そうなんでしょ?」 book18.org
「そ、そんな・・・・喜んでたなんて・・・うそ・・・無理やり・・・」 book18.org
私は思わず聲を上げ、涼子を睨みつけました。 book18.org
その瞬間、涼子の目に今までに見たこともない鋭い光が走りました。 book18.org
私は涼子の質問の意図がどこにあるのか、その時はっきりとわかりました。 book18.org
涼子は、彼らの前で、質問に同意させることによって、私により一層の屈辱感を味あわせたかったのです。そうすることで、自分のやり場のない復讐心と新たに宿った嫉妬心のはけ口にしようというサディスティックな思いが沸いていたのでしょう。 book18.org
そうであるなら、私には受け答えをためらうことは許されません。もしも、彼女の気分を害したなら、男に戻れる道が完全に閉ざされるかもしれないからです。 book18.org
「は、ハイ・・ホントは・・そうなんです。ずっと前から・・・女の子に・・・なりたかったんです・・・だから・・・ここで、皆さんにその願いをかなえてもらって・・・すごくうれしかったんです。それに・・・皆さんに・・か・・可愛がってもらっている內に、もっと、男の人に愛されたいって思って・・・お願いしたんです・・・手術を・・・」 book18.org
私は俯いたまま、靜かに答えました。涼子の目からは強圧的な光は消え、口元に冷酷な笑みだけが殘っていました。それは私の答えが、満足のいくものだった証でしょう。「ふーん、じゃ、願いが葉ったってわけね。よかったじゃない、ホントに。で、どんな気分、お望み通りのナイスバディになって、男の注目を浴びるのって? え? どんな気分なのよ?」 book18.org
「ご・・・ごめんなさい・・・。」 book18.org
私は思わず、謝罪の言葉を口にしてしまったのです。私は涼子を差しおいて、村井達の関心をひきつけた事になぜか、罪の意識を感じいたのです。 book18.org
しかし、その言葉は、涼子の女としてのプライドを激しく傷つけてしまったようで、いっそう屈辱的な言葉のやり取りへと導く結果になってしまいました。 book18.org
「ええ? 何で謝るのよ・・・。ああ、そうか、私をずっと騙してたから? もちろん、オカマだって知ってたら、結婚はしなかったけど、でも、まあ、そんなことは今更、どうでもいいわ。それよりさ、結花って女、あなたがそんなオカマだってこと知らないわけでしょ? どうすんのよ。結花って、もしかしてレズ?」 book18.org
「ち、違います・・・普通の・・・」 book18.org
私は激しく頭を振り、打ち消しました。 book18.org
「ふーん、じゃ、どうするわけ?男として愛してあげられるの?オカマのあなたに? book18.org
ああ、それとも、結花って、オナベだったり? アハハ・・・あなたが奧さんになって、結花が旦那さんになるとか? それって、おかしい・・・ハハハ」 book18.org
私はどう答えていいかわかりませんでしたが、自分の愛する結花を嘲笑するような言葉にいたたまれなくなり、思わず聲を上げてしまったのです。それはリビング全體に響き渡るような聲でした。 book18.org
「ゆ、結花は、普通の女性だっ・・・。ぼ・・・僕は結花を男として愛し、普通の結婚を・・・するんだっ・・・もう、これ以上、結花をバカにすると、ゆ・・・許さないぞっ・・・。」 book18.org
リビング全體に張りつめたような緊張感が走り、數秒間の沈黙が流れました。 book18.org
おそらくその場にいた誰もが、私の口からそのような言葉が発せられることは予期していなかったのでしょう。彼らの呆然とした顔つきがそれを物語っていました。 book18.org
けれども、その真実からの訴えによって、涼子の気持ちが萎えることはありませんでした。いえ、むしろ、より一層の復讐心と嫉妬心にかき立てる結果になってしまったのです。 book18.org
第11章-6 book18.org
「そんな口聞いて、どうなるかわかってるわねっ? 後悔しても知らないわよっ。いいのね・・・本當にっ・・・。」 book18.org
涼子が村井に同意を求めるように目配せをしました。 book18.org
「ああ、涼子の言う通りだ。俺たちはお前がどうなろうと知ったこっちゃねぇ。お前が後悔するだけだからな・・・。」 book18.org
村井がソファに座ったまま、冷たい視線を私に向け、ドスの利いた低い聲でいいました。その目の奧に宿る、他人を圧倒する力強い光は、私から男に戻るチャンスを永久に奪い去ることのできる、そういう力を持っている存在であることを、思い知らせて余りあるものでした。 book18.org
「ご・・・ごめんなさい。な、奈緒美が・・・・奈緒美が悪かったです・・・口答えして・・・ごめんなさい・・・」 book18.org
私は、卑屈にも、頭を下げ、謝罪の言葉を口にしました。 book18.org
(何で、僕が・・・何で・・・謝らなくちゃいけないんだっ・・・) book18.org
內心、大聲で叫びだしたい思いを必死に抑え、その感情を隠すために、じっと下を向いていました。手足の先が小さく震えているのを感じながら。 book18.org
「まあ、今回だけは、大目に見てあげるけど、二度とそんな口聞いたら、許さないからね。覚えておきなさいよ。」 book18.org
「は・・はい。ご・・ごめんなさい。二度と・・・二度と・・・逆らいませんから・・・。」 book18.org
「フフフ・・・、じゃ、さっきの質問に答えなさいよ。みんなも聞きたがってるわ。そんなデカいオッパイにしてもらって、しかもタマタマまで取っちゃって、今更、男として女を愛するなんて信じられないのよ。だから、きっと、あなたが奧さんになって、結花が旦那さんになって、オカマちゃんとオナベちゃんの逆転夫婦になるのが望みなんじゃないの? ね、そうなんでしょ? はっきり言いなさいよッ」 book18.org
涼子の質問は、明らかにそう答えなければ、許さないという絶対的な強制力がありました。 book18.org
「ご・・・ごめんなさい。黙ってて・・・。ホントは、涼子お姉様のおっしゃる通りです・・・。奈緒美が女になって、夫になった結花に愛されたいの。それが、奈緒美の夢なんです。だから・・・だから・・・手術して・・・もらったんです・・・。」 book18.org
「ふーん、でもさ、あなた、さっき、男の人に愛されたいって言ってたじゃない? 結花は女じゃない? それでもいいの? ああ、そうか、わかったわ。結花にも手術させて男に性転換してもらいたいんでしょ? ねぇ、そうなんでしょ?」 book18.org
まるで誘導尋問です。でも、逆らうことなどできません。私は、その誘導尋問のレールに乗っていくしかないのです。 book18.org
「は・・・はい。結花にも・・・手術してもらって・・・奈緒美の・・・旦那さんになってもらいたいんです・・・。奈緒美・・・奧さんになって・・・愛されたいんです・・・」 book18.org
「アハハハ・・・やっぱりねぇ・・・。そうだと思ったわ。そうじゃなきゃ、自分から手術なんて望むわけはないものねぇ・・・。それにしても、結花もかわいそうね。そんなふうに思われてるなんて・・・きっと、ショック受けるでしょうね? でも、『愛する直樹さんのためなら、いいわ、私、男になる。』なんて言い出すかもしれないわよ。ハハハ・・・」 book18.org
私は一刻も早く、この陰濕な屈辱的な言葉のやりとりの時間が過ぎ去ることだけを願って、うつむきながら耐えるしかありませんでした。 book18.org
「それにしても、ホントに情けない人ね?あなたって・・・。それでも、男なの?私の夫なの?いくらタマタマまで取っちゃったからって、心は男のままでしょ?オチンチンだってついてるんでしょ・・・?一體、どんなオチンチンしてるのよ。みんなに見せてあげなさいよ。」 book18.org
涼子はいきなり超ミニのワンピースの裾をたくし上げると、パンティに手をかけ、ストッキングごと、一気に太股まで引き下げたのです。 book18.org
「い、いやっ・・・だめぇ・・・・・・。お願い・・・ヤメテぇ・・・」 book18.org
抵抗することのできない私は、ただ哀願するしかありませんでした。 book18.org
「あら? ないじゃない、オチンチン。イヤだぁ、まさかオチンチンまで取っちゃったのぉ?」 book18.org
涼子のわざとらしいその言葉に、村井だけでなく本城も田中もソファから立ち上がり、私のそばに近づき身を乗り出すようにして、露出した下半身に視線を集中させました。 book18.org
「あ・・・あったわ・・・あった・・・プッ・・・それにしてもなぁに、これ? book18.org
ホントにオチンチンなの? 小さすぎでおできかと思っちゃったわ。アハハ・・・。」 book18.org
涼子は、私の男性自身が睪丸の摘出と女性ホルモンの影響によって、小指の第二関節ほどの長さになってしまっていることは何度も見て知っています。でも、初めて目にしたかのような驚きを示すことで、私の羞恥心をより一層高めようとしているだけなのです。 book18.org
私はあまりの屈辱に耐えきれずに、露出した下半身を両手で隠そうとしましたが、その動きは、涼子と村井にあっさりと抑えられ、はなない抵抗に終わったのでした。 book18.org
「あははは・・・ホントだ。これ、チンポかよ。おできだぜ。まるで・・・。」 book18.org
「それに、タマもホントになくなってるんだな。ペターっとしてるぜ。」 book18.org
私の下半身の変化を初めて知った、田中と本城は驚きの聲を上げました。。 book18.org
第11章-7 book18.org
「それにしても、ちっちゃいわねぇ。もともと大して大きくなかったけど、これじゃ、赤ちゃんのオチンチンよりちっちゃいじゃない。これじゃ、女とHすることもできないわよ。アハハハ・・・。あれ? ちょっと待って。あなた、タマタマ取って、ホルモン入れてもらったら、こんなオデキみたいなオチンチンになるってこと、お醫者さんから言われてたんでしょ? それでも、お願いしたってことは、こううなることを望んでたってことよね? そうなんでしょ?」 book18.org
もちろん、手術前に醫師から受けた説明など全くありません。そもそも、手術自體、だまされて秘密裏に行われたことなんですから・・・。 book18.org
しかし本城や田中の前では、手術は自らの希望によって行われたものだいう姿を演じなければならないのです。それがこの部屋に入る前に受けた涼子からの指示でした。 book18.org
「ねえ、どうなのよ? 早く答えなさいよっ!」 book18.org
涼子の鋭い口調に、ドキっとして、私は重い口を開きました。 book18.org
「は・・・はい・・・、知ってました・・・・で、でも・・・それでも・・・手術して・・・ほしかったんです。」 book18.org
「ふーん、あきれた人ね、ホントに。普通、男の人って大きいことを自慢するもんでしょ? それなのに、ちっちゃくしたかったってこと? ハハハ・・・。それで、オチンチンちっちゃくした代わりに、胸とかお尻とかバカみたいにデカくしてって頼んだわけね。 ねえ、いっそのこと、そんな役に立たないオチンチン、ちょん切っちゃえば? で、本物の女の子にしてもらえばいいんじゃない? どうなの? そうしたいんでしょ?」 book18.org
たとえ演技とはいえ、さすがにこの質問には、すぐに同意することはできません。もし同意を示せば、二度と男に戻ることができなくなってしまうような気がしたからです。 私は、もはや「オデキ」と呼んだほうがふさわしいほどに矮小化したペニスを、好奇の目に曬すという屈辱的な姿のまま、涼子に哀願するような視線を送りました。 book18.org
しかし、そんな私の真意など復讐心と嫉妬心に駆られた涼子には思い知ろうという意すらすれ感じられません。むしろ早く返事をしろと言わんばかりの、冷酷な視線を送ってくるだけです。 book18.org
「どうなの?何とか言いなさいよ。ホントの女の子になりたいんでしょ? オチンチン、ちょん切って、ホントの女の子にしてって言っちゃいなさいよっ。」 book18.org
私は、この屈辱的なやり取りから開放されたい一心で、涼子の望むであろう言葉を口にしたのでした。 book18.org
「は・・・はい、ホントはオチンチン切ってもらって・・・ほ、本物の女の子に・・・してもらいたい・・・・です。」 book18.org
「アハハハ・・・、やっぱりねぇ・・・。そういうことなのよね。それにしてもかわいそうなオチンチン・・・いらないなんて言われちゃって・・・でもHもできなんじゃ、役にたたないもんね。アハハハ・・・でも、男にしか興味がなくなったからって、そんなバカでかいオッパイ見せつけて、男、誘ってんじゃないわよ。特に、村井ちゃんにはね・・・。わかってるわね。まあ、村井ちゃんだって、本気にはならないでしょうけどね。ハハハ・・・。」 book18.org
涼子は最後に捨てぜりふを殘し、嫉妬心を込めた一瞥をくれて、リビングを出ていきました。 book18.org
こうして屈辱のやりとりはやっと終わりを迎え、彼らの好奇に満ちた視線からも解放されたのです。 book18.org
部屋に戻った私は、精神的にも肉體的にも疲れ切って、著替えもしないままベッドに倒れ込んむと深い眠りに落ちていきました。 book18.org
第12章-1 book18.org
果たして、どのくらいの間眠り込んでいたのでしょうか。 book18.org
私はドアを叩く小さなノックの音で目を覚ましました。 book18.org
飲み物を持って部屋に入ってきた涼子の表情は、先ほどまでの嫉妬に駆られた激しいものから穏やかなものに変わっていました。 book18.org
「ねえ、奈緒美ちゃん、たまにはお外に出てみない?あなただって、そうしたいでしょ?」 book18.org
涼子はベッドサイドのテーブルに飲み物を置きながら言いました。 book18.org
「え? 外?」 book18.org
私は思わず、小さな聲で聞き直しました。 book18.org
と言うのも、初めてこの屋敷に足を踏み入れてから約2ヶ月間、外出という外出は一度もしていません。唯一の外出は、あの悪夢のような手術のための外出だけだったのです。もちろん、庭に出ることくらいはありましたが、門の外に足を踏み出したことはありません。 book18.org
私は外出できるという開放感から、自然と口元に笑みが浮かんでいました。 book18.org
「ホ、ホントですか? 外に出ていいんですか・・・?ありがとう・・・ございます、お姉・・・様」 book18.org
私は涼子の機嫌を損ねて、外出が中止にならないように慎重に言葉を選びました。た。 book18.org
「あら、やっぱり、うれしいのね。奈緒美ちゃん・・・フフフ」 book18.org
しかし同時に頭の中に止めようもない不安が芽生えてきました。 book18.org
そうです。私の身體は、この屋敷に初めて足を踏み入れた時とは、大きく変ってしまっているのです。Dカップの豊満なバストと豊かな曲線を描く下半身を持つ身體になってしまっているのです。しかも、絶えず體に流れる高濃度の女性ホルモンのために、肌も白くきめ細かくなっていましたし、髪の毛もかなり長くなっています。さらに、毎日のメイクのために眉も整えられ、たとえノーメイクでも、女性にしか見えない風貌に変化しています。これでは、男の服裝をしても身體の変化を隠しきることはできないのではないかと思ったのです。 book18.org
だからと言って、2ヶ月ぶりの外出という開放感の高まりを抑えることは、やはりできません。 book18.org
(まあ、胸を「さらし」か何かできつく巻いて、ゆったり目のジーンズか何か履いていれば、何とかなるだろう。) book18.org
と、自分を納得させ、わき上がってくる不安な気持ちを打ち消したのです。 book18.org
ところが、そんな不安を抱くことは、まったくのムダでした。なぜなら、私が男の服裝をすることなど、その時もその後も決してあり得ないことだったからです。 book18.org
第12章-2 book18.org
「じゃ、いい? すぐに出かけるわよ。」 book18.org
涼子はバックを持って立ち上がると部屋のドアに向かって歩き出しました。 book18.org
「ま、待って・・・ください。ま、まだ、著替えもしてないし、それに、メイクも・・・メイクも落としてないし・・・」 book18.org
涼子は、そんな私の顔を、冷たい笑みを浮かべながら、見つめ返して言いました。 book18.org
「ん? 何言ってるの?もう、すっかり準備できてるじゃないの。奈緒美ちゃんは、そのままで出かけるのよ。決まってるじゃない。ねぇ、村井ちゃん」 book18.org
いつの間にか、ドアの外に村井が腕組みをしながら立っていました。 book18.org
「ああ、そうだ。そんな色っぽい身體になったんだ。世間の奴らに見せてやらなくちゃ・・・な。アハハハ・・・。」 book18.org
村井は大聲で笑うと、 book18.org
「じゃ、車で待ってるからな。」と言ってその場を離れました。 book18.org
てっきり男の服裝での外出を予期していた私は、もちろん必死になって抵抗しました。 しかし長期間の女性ホルモンの影響か、體力も筋肉も極端に衰えていて、田中と本城という二人の若く屈強な男にかかれば、全く無駄な抵抗でした。 book18.org
私は村井と涼子が先に乗り込んでいた車の後部座席に無理矢理押し込められたのです。 book18.org
黒塗りのベンツが新宿の繁華街に到著したのは、晝下がりのことでした。 book18.org
涼子が助手席から後ろを振り向き、口元に意味ありげな笑みを浮かべながら言いました。 book18.org
「さあ、著いたわよ。今日はね、奈緒美ちゃんに、お買い物をしてきてほしいの。このメモに書いてあるから、忘れないでね。あ、そうそう、逃げようなんて気、起こしても無駄よ。充ちゃんと、聡ちゃんに一緒に行ってもらうからね。それから、制限時間は2時間よ。それを、ちょっとでも過ぎたら、わかってるわよねぇ フフフ・・・。」 book18.org
その時にはすでに抵抗する気力さえ失せていた私は、涼子の差し出すメモを手に取り、そこに書かれた店の場所と名前、そして買い物のリストに目を通しました。 book18.org
その瞬間、彼らの意図がわかり、顔から血の気が引いていくのを感じました。でも、どうすることもできないことは、自分が一番よくわかっています。私は最低限の要求を試みました。 book18.org
「せめて、こんな格好じゃなくて、コ、コートくらい、羽織らせてくれませんか?」「ばか、それじゃ、何にもなんねぇんだよ・・・。」 book18.org
私の隣に座っていた本城が強い口調で言うと、それに答えるように村井も涼子も笑いあうだけでした。 book18.org
車窓から見える光景から、そこがアル○前であること知らせてくました。 book18.org
私は本城と田中に押されるように車から降ろされ、ふらつきながらその場に立ちました。 book18.org
と、その瞬間です。付近にいた人々の視線が一斉に私に注がれたのです。土曜日の晝下がりということもあって、アル○前には待ち合わせなどで多くの人々が集まっています。 book18.org
私は、その集中する視線に、改めて今の自分の姿がどんなに目立つものなのかを意識せざるを得ませんでした。 book18.org
體に張り付くようなショッキングピンクのソフトボディコンのワンピースに白いミュール、そして、光沢のある黒いストッキングが初秋の日差しを浴びて反射しています。そして派手目のメイクを施してはいますが、恥ずかしげにずっとうつむいていて、それだけを見れば外見とはのアンバランスで、豊満な胸と腰つきは服の上からもはっきりと見てとることができるはずです。 book18.org
また、ワンピースの丈は極端に短く、今にもパンティが顔をのぞかせそうで、ウエスト部分の大半はシースルーになっていて、女性ホルモンの影響で白く透き通った肌をこれでもかと言うほど露出しています。 book18.org
さらに目を凝らすと、Dカップの豊かな雙乳が作り出す谷間と、ツンと突き出た乳首のふくらみがノーブラであることを誇示しているのです。 book18.org
これでは、まるで人の視線に曬されることを望んでいる露出狂の女の子だと思われても仕方ありません。 book18.org
(ああ、恥ずかしい・・・逃げ出したい・・・) book18.org
私は心の中でつぶやきましたが、いつまでもその場にとどまっていることは許されません。なぜなら、2時間以內に買い物を済ませて戻ることが、絶対命令だったからです。気づくと、本城と田中はすでにかなり前を歩いています。時々こちらを振り向きながら。 book18.org
「ま、待って・・・」 book18.org
私はそうつぶやくと震える足で歩を進めました。 book18.org
多くの目に曬されながら一人で歩いている方が、より一層の恥辱を味あうことに繋がるということがわかったからです。 book18.org
もしも、男連れだったら、ましてその男が本城や田中のようなやくざ風の男なら、自分のこの姿は、彼らの趣味だということがわかるでしょう。つまり私は、無理矢理そんな恥ずかしい姿をさせられている哀れな存在に見えるはずだと思ったのです。逆に周りに連れがいなくて、一人でこんな格好をしていれば、男が欲しくてたまらない淫亂女にしか見えないでしょう。 book18.org
私は二人に追いつこうと足を速めました。でもミュールの高いヒールが、その行動を妨害したのです。 book18.org
私は數歩足を出しただけで躓いてしまったのです。ただでさえ丈の極端に短いワンピースの裾からは、ピンクのパンティがはっきりと顔をのぞかせたの違いありません。 book18.org
その瞬間、先ほどまで好奇の視線を向けていた、男達から聲があがりました。 book18.org
「おおお、丸見えじゃん、パンツ・・・なぁ?」 book18.org
「ああ、パンツもピンクだぜぇ、色っぽいなぁ・・。」 book18.org
「しかし、それにしてもいい女だな。すげー、可愛いじゃん。」 book18.org
「なあ、體だっておいしそうだぜ。モデルかなんかかな?」 book18.org
「違うだろう?あんな格好してるんだぜ。露出狂の変態女にきまってるじゃねぇか。」 book18.org
「そうだろうなぁ、でも、あんな可愛い子なら、俺、一発お願いしたいなぁ・・・。」 book18.org
周囲から聞こえてくるのは、男たちの慾望丸出しの遠慮ない會話だけではありません。それだけでも、私の羞恥心を高めるには十分でしたが、それ以上に、女たちの蔑みと嫉妬の聲の方が強烈でした。 book18.org
「なによ、あれ・・・あんな、格好して・・・、もう、男が欲しくて欲しくてたまらないって感じじゃない。」 book18.org
「ねぇ、ホントにあんな女がいるから、男たちに舐められるんじゃない。」 book18.org
「そうよねぇ、あのでっかいオッパイだって、作りものに決まってるじゃない。ねぇ?」 book18.org
私はすぐにその場を逃げ出したいと思い、何とか立ち上がろうとしましたが、高いヒールと極度の緊張感がそれを阻みます。その時、一人の中年男が駆け寄ってきて、手を差し伸べてくれました。 book18.org
私はその男の手に支えられながら、ようやく體を起こすと、軽く會釈をしただけで、本城たちの後を追おうと歩き出しました。 book18.org
「ちょっと待ってよ。ねえ、君、どこの風俗勤めてるの? おじさん、そこ行くから、相手してよ。ねえ、教えてよ ヘヘヘ・・・」 book18.org
中年男は、先ほどの優しい行動とはうってかわって、下品な笑みを口元に浮かべながら、聲をかけてきたのです。 book18.org
新宿という場所柄もあるのでしょうが、その時の私の姿は、きっと風俗嬢にしか見えなかったのかもしれません。 book18.org
私は恐怖のために、體に震えがおこるのがわかりました。とにかく再び転ぶことのないように足下に注意を払いながらも、できる限りの早足でその場を離れたのです。 book18.org
離れ際に中年男の言った、 book18.org
「ちぇっ、なんだよ。ちょっと可愛い顔してると思いやがって、風俗嬢のくせに・・・男にサービスしてナンボだろうが・・・」 book18.org
という屈辱的な言葉を聞きながら・・・。 book18.org
第12章-3 book18.org
私は以前歩くのはかなり速い方でした。でも高いヒールでの早足は、まったく早足になっていません。先を行く本城と田中に追いつくどころか、少しずつ離れさせるだけでした。 book18.org
土曜日晝下がりの新宿は、人通りが途絶えることはなく、道行く人々から向けられる視線は決して止むことはありませんでした。もちろん、その視線だけでも十分に恥辱的なこだったのですが、中には直接、聲をかけてくる男もいたのです。 book18.org
そのほとんどが、顔と身體を褒め、つきあって欲しいという誘いでしたが、中には、 book18.org
「ねえ、そんな格好して、男が欲しいんだろう? だったら、相手してやるよ。いくら?」 book18.org
という露骨な表現で聲をかけられたり、 book18.org
「ねえ、彼女、君なら、絶対に稼げるよ。そこのヘルスなんだけど、働いてみない。」 book18.org
というような風俗の勧誘まで、數え切れないほどの言葉を受けることになったのです。 book18.org
そのたびに私は逃げるように歩みを速め、 book18.org
(お願い・・そんな目で・・・見ないで・・・僕は・・・男・・男なんだから・・・) book18.org
と心の中で何度も何度も呟きました。 book18.org
つい、2ヶ月前までは、私自身が、可愛くてスタイルのいい女性に対して抱いていた感情を、今は、全く逆の立場で自分が受ける側に立っていることをいやというほど実感させられてしまったのです。 book18.org
私が指示された店にやっとの思いで辿り著くと、そこにはすでに、本城と田中が待っていて、たばこをくゆらせていました。 book18.org
私は一度大きく深呼吸をすると、細く長い階段を地下に向かって降りていきました。振り返って見上げると、お目付役の本城と田中は相変わらず、一階の階段付近で立っているのが見えました。 book18.org
そこは、新宿の裏道にあるいわゆるアダルトショップと呼ばれる店でした。 book18.org
私は思い切って、黒っぽいドアを押し開け、店の中に足を踏み入れました。その瞬間中から伝わってくる異様な雰囲気に、思わず足がすくんでしまいました。私自身、そのような店に立ち寄った経験がないわけではありませんが、その時とは感じる雰囲気が違うのです。その原因はもちろん、店の中の客たちが私に向ける異様な視線によるものでした。 book18.org
私は一刻も早くその場かれ逃れたいという思いで、客達の好奇の視線が向けられる中、カウンターの中にいる中年の店員の方に近づいていきました。そして、男の聲だと感づかれることのないように、できる限りささやくように告げました。 book18.org
「あ、あの、このお店で、一番、大・・・大きな、バ・・・、バイブ・・・が欲しいんですけど・・・」 book18.org
「はあ、何?何だって?」 book18.org
店員は大きな聲で聞き返しました。 book18.org
私は、少し聲のトーンをあげて繰り返しました。 book18.org
「ああ、バイブね。一番大きなやつかぁ・・・どれかなぁ・・・」 book18.org
店員はニヤッと笑い、まるで周囲に聞かせるかのような大きな聲で言うと、色とりどりのバイブが置かれたコーナーから、黒いグロテスクな商品を取り出し、カウンターに置きました。 book18.org
「そ、それから・・・このお店で、一番、イヤらしい・・・あの・・・あ・・・穴あき、パ・・・パンティ・・・も」 book18.org
「ああ、穴あきパンティね。一番イヤらしいやつかぁ・・・ヘヘヘ・・・」 book18.org
店員の聲にその場にいた客すべての視線が、一斉に私に向けられ、そのままじっと動かなくなりました。彼らの視線は、そんなイヤらしいオーダーをしているのが「女性」客であり、しかも、あまりにも過激で挑発的な服裝をしているということに気づいて、男の慾望をあからさまに表した色に変わっていったのです。 book18.org
店員はニヤニヤしながら、奧の方から小さな箱に入った商品を取り出すと、 book18.org
「はい、穴あきパンティ・・ね。ほら、これイヤらしいでしょう・・・? こんなんで迫られたら、彼氏もたまんないよ。ヘヘヘ・・」 book18.org
と言いながら、カウンターに置きました。 book18.org
客たちのなめ回すような視線が全身に注がれています。中にはわざわざ近づいてきて、大きく開いた胸元をジロジロ、凝視する客さえいます。 book18.org
(ああ・・恥ずかしい・・逃げ出してしまいたい・・・。でも・・・もう一つ・・・もう一つ、言わなくちゃ・・・。) book18.org
私はその客の視線を避けるように、背中を向けながら、蚊の鳴くような小さな聲で言いました。 book18.org
「あ、あの・・・逞しい男性の、ヌ・・・ヌード寫真集も・・・」 book18.org
店員は、ニヤついた顔をいっそう崩しながら、カウンターを出ると、表紙にたくましい筋肉質の日本人男性のヌード寫真が載った雑誌を手にして、戻ってきました。 book18.org
「これで、いいかなぁ・・・ねぇ、ところで、お客さん、これで何するの?一人でオナニーでもするの? もったいないねぇ・・あんたみたいに可愛くて、いい身體した女の子が一人でするなんてさぁ・・・。ねぇ、よかったら、俺とつきあわない? いくらならオーケーなの? ヘヘヘ・・・」 book18.org
第12章-4 book18.org
私は、店員から商品の入った袋をひったくるようにして受け取ると、急いで店を後にし長い階段を駆け上りました。ところが階段の途中で、慌てていたために、手にしていた袋を落としてしまったのです。そして、その袋を取り上げようと、身をかがめた瞬間、階段の下から人の視線を感じ、その方向に目をやりました。 book18.org
するとそこには店內にいた客の一人が、こちらに視線を送りながら、立っていたのです。表情を見ると、口元に下卑た笑みを浮かべ、垂れ下がった目には、イヤらしい鈍い光が浮かんでいます。私は、ハッとしました。階段の下からは、直立しているだけでも、パンティが見えてしまいそうな超ミニワンピースなのです。それが、上半身を屈めた姿勢を取ってしまったら、どんな光景がその男の視界に入ったか、すぐに想像ができました。 book18.org
私はその視線から逃れるように、一気に階段を駆け上がると、上で待っていた本城と田中のそばに駆け寄りました。後を著いてきた男は、私に連れがいるのに気づいて、チェッっと舌打ちをすると、何食わぬ顔でその場を立ち去って行きました。 book18.org
私は、ホッとすると同時に、今の自分は、男の身でありながら、同性である男から、性の対象としてしか見られていないんだという現実を知り、その情けなさに涙が止めどなく溢れてくるのでした。 book18.org
車に戻ると、私は解放された安堵感に思わず、聲をあげて泣き出してしまいました。 book18.org
「あらあら、かわいそうに。そんなに泣いちゃって。でも、奈緒美ちゃんが可愛いから、注目されたのよねぇ、うらやましいわぁ・・・・フフフ」 book18.org
涼子はまるで子供をあやすような口ぶりで優しげに言いました。 book18.org
私はそんな扱いを実の妻から受ける屈辱感と、男でありながら男から性の対象として見られているという情けない思いが、一気にわき上がり、思わず、大聲で叫んでしまったのです。 book18.org
「ち、畜生・・・も、もう、こんな屈辱的なことはごめんだ。こんなこと二度としない。絶対にしないからなっ」 book18.org
言葉は男言葉でしたが、聲はすっかり泣き聲になっているのがわかりました。 book18.org
すると、涼子は、キッとした鋭い顔つきで私をにらみつけました。 book18.org
「何言ってるのよ。私があんたから受けた屈辱はこんなもんじゃないわよ。それにしても、あんた、また、男言葉使って。もう、どうなっても知らないわよ。ホントに、ちょっと、油斷するとこうなるんだから・・・」 book18.org
「てめぇ、また、そんな言葉使いやがって、いい加減にしないと、ホントに送っちまうぜ、テープも寫真も・・・・・。」 book18.org
村井の淒みのある言葉は、私にそれ以上の抗議を許しませんでした。いえ、反抗などできないことは、最初からわかっていることです。けれども、どうしても止められなかったのです。その日朝から耐え続けてきた屈辱的な出來事に、気持ちが一気に爆発してしまったのです。抗議すらできない無力感に、私はうつむいてすすりなくことしかできませんでした。 book18.org
村井は、そんな私の仕草に女らしさを感じたのか、満足げにハンドルを握ると、車を走らせましたが、涼子は、私が反抗したことをまだ根に持っているようで、時折、からかうように聲をかけてくるのでした。 book18.org
「ねえ、どうだったの? みんなに大きなオッパイとかお尻とかジロジロ見られたんでしょ・・・?隠してもダメよ。充ちゃんと聡ちゃんに聞いたんだから・・・。そりゃ、すごかったって・・・ジロジロ見られるだけじゃなくて、いっぱい聲かけられたんだってね? ね、どんな気分なのよ。男のくせに男からそんな目で見られたり、聲かけられるのってさぁ・・・フフフ」 book18.org
「は・・・恥ずかしかった・・・だけ・・・それだけ・・です」 book18.org
「あら、そうかしら? だって、あなたの望んでたことじゃないの。男の人からもっと可愛がってもらいたいから、手術してオッパイ作って、タマタマまで取っちゃったんでしょ?フフフ・・。ホントは、うれしかったんでしょ?隠してもダメよ・・・フフフ・・。」 book18.org
私は涙の跡が殘る顔を涼子の方に向け、にらみつけるような視線を送りました。 book18.org
しかし、涼子はそんなことは全く意に介しません。 book18.org
「ねえ、それにしても、おかしなものね。だってそうじゃない? ちょっと前までは、あなたが、そんな格好している可愛い女の子のこと、ジロジロ見てたわけでしょ? こんな子とエッチしたいなーとか思いながらさ・・・フフフ。 それが今は、反対にジロジロ見られてるわけよね? エッチしたいなーとか、あの口でしゃぶらせたいとか思われて、あなたのこと見てオチンチン勃っちゃった人だっているわよ、きっと。ハハハ・・・可笑しい・・・ もしかしたら、そのままトイレに駆け込んでオナニーとかしちゃってる人だっているかもよ。フフフ・・・。 ねえ、男のくせに他の男からそういう目で見られるのってどんな気分? やっぱり、情けなかったりするわけ? ハハハ」 book18.org
確かに涼子の言うとおりです。その日の出來事で、私は男の身でありながら他の男から性の対象として見られる存在になってしまったことが、どれほど屈辱的で情けないものか、はっきりと思い知らされたのです。 book18.org
「あ、でも、そんなことないか。あなたはもう、男じゃないものね。そんな男のプライドなんか、少しも殘ってないでしょ? フフフ・・・」 book18.org
私は今にも叫び出したい気持ちを抑えこみ、小さく首を振るだけで、後はただ涼子の言葉をうつむいて聞いていることしかできませんでした。 book18.org
「ところでさ、あなた、男たちからジロジロ見られている時に、オチンチン、変な感じになっちゃったりしなかった? ううん・・・だからさぁ、オチンチンが勃っちゃったりしなかったかって聞いてるの。ねえ、どうなの?」 book18.org
私は涼子の質問にハッとしました。 book18.org
と言うのも、街中で見ず知らずの男たちから、次々に注がれる熱い視線を受けるという屈辱的な狀況の中で、私の小さなペニスは反応を示していたのです。それは、男性自身の勃起と言うには、あまりにもか弱く情けないものでしたが、確かに、変化は示していたのです。もちろん、身體にフィットするボディコンのワンピースを身につけているにしても、私のあまりに小さくなったペニスでは、外見からその変化を見て取ることはできないでしょうが。 book18.org
「ねえ、どうなの? これは、まじめな話なんだから、はっきりと答えてよ。醫者が言うには、手術をしても勃起するような人は、それ以上どうしても女性化は進められないんですって。その場合は、すぐに再手術して、元の男の身體に戻すべきだって。だから、正直に言いなさい。あなたのためなんだから。」 book18.org
涼子の表情にはそれまでの冷たい笑みが消え、真剣なものに変わっていました。 book18.org
「は、はい・・・実は・・アソコが・・・・固くなって・・・大・・・大きくなって・・・。」 book18.org
私は、彼らの前で性器の変化を口にするという、逃げ出したいほどの羞恥心を抑えながら質問に正直に答えたのです。再手術を受け、元の男の身體に一刻も早く戻りたいという一心でした。 book18.org
「ああ、そう・・・やっぱりね・・・。男たちの視線を浴びて、オチンチン、勃起しちゃったんだぁ・・・ふーん・・・」 book18.org
「は、はい・・・だから・・・だから早く、再手術して・・・。」 book18.org
私は懇願するようなまなざしを涼子に向けました。 book18.org
すると涼子の表情に、再び冷たくサディスティックな笑みが戻ってきたのがわかりました。 book18.org
「アハハハ・・・引っかかったぁ・・・。そんな話、全部ウソよ。だって、男たちにジロジロ見られて、興奮して、勃っちゃったんでしょ? 男の視線に感じちゃったってことじゃない、それって・・・? 心の中まで女の子になったってことじゃない。フフフ・・・。でも、よかったじゃない。お望み通り、女の子になれて・・・アハハハ・・・。」 book18.org
「そ・・・そんなこと・・・噓・・・噓ですっ・・・。」 book18.org
私は必死になって、涼子の言葉を打ち消そうと、頭を何度も何度もふりました。けれども男たちの視線に反応して、ペニスに変化が現れたことは事実です。それが、本當に心まで女性化していることを意味するとするなら・・・。私は、背筋に冷たいものを感じました。 book18.org
「女だって、感じると固くなっちゃうものなのよ。クリちゃんが・・・ね。ああ、そうだ・・・。これからは、あなたのオチンチンのこと、クリちゃんって呼んであげるね。ちっちゃくって女を喜ばすこともできなくなったオチンチンだもんね。その方がぴったりでしょ? これからは、男のイヤラシイ視線に感じて固くなっちゃうクリちゃん・・・。まぁ、よかったわね、感じやすいクリちゃんで・・・アハハハハ・・・。」 book18.org
涼子の甲高い笑い聲が車の中に響き渡りました。 book18.org
けれども、そんな耳障りな騒音より、心までもが女性化しているという現実に直面させられたことの方が遙かにショックが大きかったのです。 book18.org
(どうすればいいんだろう・・・? このままだと、もう、男に戻ることはできなくなってしまうんじゃ・・・・。) book18.org
私の心には言葉にできないほどの不安が渦巻いていくのでした。 book18.org
第13章-1 book18.org
悪夢の外出から戻る玄関に入ると、私はその場から逃れるように、急ぎ足で部屋に戻りました。そして、極度の緊張と不安による疲れから、そのままベッドに倒れ込むと、そっと目を閉じました。眠ることで、ほんの一時にせよ、過酷な現実から逃避できると思ったからです。 book18.org
けれども次から次へと心にわき上がってくる不安を抑えることはできません。 book18.org
その不安の原因は、もちろん涼子に指摘された「心の女性化」のことでした。 book18.org
(今日、自分の身に起こったことは夢なんだ、いや、たとえ現実だとしても、涼子に専門的な醫學知識などあるはずがないし、心まで女性化しているなんてあり得ない。) book18.org
私は、自分の心に何度も言い聞かせました。でも、それなら、あの男たちの視線を受けながら、自らのペニスが反応を示した現実をどう説明したらいいのでしょう。 book18.org
結論の出ない堂々巡りを繰り返しながらも、肉體的な疲れのせいで、いつしか合歓凜落ちていました。 book18.org
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それから一體どのくらいの時間が経ったでしょうか。 book18.org
私は涼子の聲で眠りという一時の安らぎから、厳しい現実の世界へと引きずり戻されたのです。ぼうっとする視界の中で時計に目をやると、八時を少し回っているのがわかりました。與えられた安らぎの時は、二時間ほどでした。 book18.org
「あらあら、メイクも落とさないで眠っちゃダメじゃない・・・。お肌が荒れちゃうわよ・・・。さあ、起きて・・・、リビングでみんな待ってるから・・・。」 book18.org
「きょ・・今日はもう、このまま・・・休ませていただけませんか・・・?お姉様・・・。」 book18.org
それは本心でした。私は、涼子の機嫌を損ねないように言葉を選びながら、懇願するように言いました。 book18.org
「あら、そんなに疲れちゃったの?でも、大事な話があるのよ。奈緒美ちゃんにとってもいい話よ、きっと・・・だから、さあ、早く起きて・・・。」 book18.org
心に一旦は落ち著いていた不安がまた沸いてきます。これまでも、涼子が優しい口調で語りかけるときには、たいていその裏に殘酷な企みがあったからです。けれども、たとえそうだとしても、拒否することは許されません。心の女性化が進んでいるならなおさらです。一刻も早い再手術によって、進行を止めなければならないことは、他の誰よりもわかっていることです。 book18.org
私は小さく頷くと、放心狀態のままベッドから力無く立ち上がり、ドアに向かってフラフラと歩き始めました。 book18.org
(今日は・・・いえ、今日だけは、ひどい仕打ちを受けることがありませんように・・・) book18.org
でも、そんなささやかな希望を見透かしたかのように、涼子は殘酷な言葉を投げかけてくるのです。 book18.org
「あらあら、ダメじゃないの、そのままじゃ・・・。お化粧、ちゃんと直してからじゃないと・・・フフフ・・・。いい? 奈緒美ちゃんのお化粧は、自分のためにしてるんじゃないのよ。男の人を喜ばせるためのものだってこと忘れちゃ、ダメよ。 アイメイクは、男の人を色っぽく誘う目元を作るためだし、それにルージュだって・・・フフフ・・・男の人が、自分のオチンチン、しゃぶらせたいって思わせるためにしてるみたいなものだってこと・・・。さあ、わかったら、早くお化粧直しなさい。」 book18.org
私はこみ上げてくる屈辱感に耐えながら、ドレッサーに向かうと、涼子に指示されるままメイクを直しました。 book18.org
(そうなんだ・・・この目も頬も唇も・・・この屋敷では、何一つ自分のものはないんだ。彼らを喜ばせるためのもの・・・彼らの性慾を刺激し、それを受け止める道具に過ぎないんだ・・・。) book18.org
私の心に一種の諦観にも似た思いが、心の中に芽生えていくのでした。 book18.org
第13章-2 book18.org
私は村井たちの待つリビングに向かいながら、これから繰り広げられるであろう、屈辱的な行為、つまり、村井たちの性慾のはけ口としての道具、いえ単なる性具として扱われる自分の姿が頭に浮かび、暗く沈んだ気持ちになるのでした。 book18.org
リビングには意外にも村井一人だけがソファに腰掛けていて、本城と田中の姿はどこにも見あたりませんでした。 book18.org
私は少しホッとし、自分の想像が杞憂であることを期待しました。 book18.org
「さてと・・・」 book18.org
リビングに入ってきた私と涼子を見て、村井が小さな聲で言いました。 book18.org
私はその聲に身を固くし、じっとうつむきながら次の言葉を待ちました。 book18.org
その言葉はあまりにも意外で、一瞬、自分の耳を疑ってしまう程でした。 book18.org
「お前もこの2ヶ月間、よくがんばってきた。それでな涼子とも相談したんだが・・・、そろそろ解放してやろうかってな。な?涼子。」 book18.org
「そうなのよ。まあ、ちょっと、納得いかないけど、私だって鬼じゃないからね。夫のこれ以上かわいそうな姿を見るのも忍びなくなってきたし・・・」 book18.org
私は目を丸くしながら、二人の顔を交互に見つめました。 book18.org
「なんだ? うれしくないのか?」 book18.org
村井は私の驚きの表情をじっと見つめながら言いました。 book18.org
それは聞き間違いではなかったのです。 book18.org
確かに村井の口からは「解放」という言葉が出たのです。しかも、涼子もそれに同意しているというのです。そんなことうれしいに決まっています。でも、その時の私は彼らの言葉を素直に受け止めることなどできなくなっていたのです。なぜなら、彼らの言葉巧みな罠によって、これまで幾度となく騙されてきたからです。 book18.org
「そ、それは・・・・、う、うれしいですけど・・・でも、何か・・・」 book18.org
下心があるんではないか。と言おうとしましたが、もし、本當なら彼らの機嫌を害することになってしまうと思い、喉の奧に押し込みました。 book18.org
「なんだ、うれしくないようだな・・・。じゃ、いいぜ。約束通り、あと一月だ。」 book18.org
「い、いえ、そういうわけじゃ・・・ないんです。 ホ、ホントに、ホントに・・・解放してくれるんですね?」 book18.org
村井は黙って頷くと、涼子の方に目配せをしました。 book18.org
「本當よ。でもね、よく聞いて。それには、條件があるわ。」 book18.org
「じょ、條件・・・?」 book18.org
私は、やはり、と思いました。彼らが無條件に解放することなど考えらません。 book18.org
第13章-3 book18.org
「これから、10日間、あなたにテストを受けてもらいたいのよ。それに合格すれば、手術を受けさせて、すぐに解放してあげる。どう?受けてみる?」 book18.org
私の心には言いしれぬ不安が沸き上がってきましたが、反対に、一日でも早く手術を受け解放され、結花との再會を果たしたいという願いが抑えきれなくなり、彼らの真意を探る心の餘裕がなくなっていました。 book18.org
「わかりました。テ、テストを・・・テストを受けます・・・受けさせてください。」 book18.org
涼子はフッと納得したような笑みを浮かべると、さらに言葉を続けました。 book18.org
「そう?受けるのね。そりゃ、そうよね、一日でも早く解放されたいものね。でも、いい? テストは厳しいわよ。」 book18.org
「は・・・はい。でも、テストって、どんな・・・・?」 book18.org
「フフフ・・・それはね今は內緒・・・。でも、それじゃ不安でしょうから、ちょっとだけヒントね。 あのね、あなたに受けてもらうのは、言ってみれば、『女性化確認テスト』かな? 2ヶ月前にあなたがここに來てから、私は復讐するために、あなたを女の子にして、屈辱的な経験をさせてやろうって思ったの。それは、わかるわよね? だからいろいろな特訓をしたり、女性ホルモンを使ったり、騙して手術まで受けさせたってわけ。あなたの身體が日に日に女性化するのを見たり、他の男から犯されるのを見たりすると、ホントに痛快だったわ。私の心の中にそんなサディストの血が流れていたのかって改めて気づかせてもらった。でも、今日、その女性化があなたの身體だけじゃなくて、心の中にまで進んでいるのがわかったわけでしょ? そうしたら、急に復讐心が薄れてきて、もうこのくらいにしておこうかなって思ったの。村井ちゃんに言ったら、お前がいいならそうすればいいって言ってくれたわ。でもね、いざ、そうしようと思ったら、なんか急に惜しい気がしてきたの。きっと、まだ、あなたへの復讐心が完全に消えたわけじゃなかったのね。で、あなたの心の中に女の意識が殘っている內に、女としての恥ずかしさを、少しだけ味わってもらおうと思ったの。もちろん、これが最後・・・これで私の気持ちも踏ん切れるわ。」 book18.org
涼子は、ほとんど言いよどむことなく、思いを正直に告白するように言ったのです。そして、それを語る表情には、まさに一點の、噓偽りも感じさせないものでした。 book18.org
私は、涼子の「女としての恥ずかしさを味あわせる」という言葉の中身に不安を抱きながらも、真剣な表情で「復讐心が薄れてきた」と語る、その言葉を信じ、涼子の申し出に同意したのです。もちろん、その奧には一刻も早い再手術と解放のチャンスを逃したくないという思いがあったのは當然のことですが。 book18.org
しかし、それは巧妙に仕組まれた企みへと、私を導いていくための演技に過ぎなかったのです。涼子の胸の內に燃えさかる復讐心は、決して薄らいでいたわけではなく、むしろそのサディスティックな嗜好とも結びついて、いっそう大きなものになっていたのです。 book18.org
その後の10日間で私が受けることになる屈辱的な體験は、決して涼子が言ったような「少しだけ」などという生やさしいものではなく、今、思い出しても口に出すことが憚られるほどのものでした。また、この時、本城と田中がその場にいなかったことにも、大きな理由がありました。彼らは村井から受けた、もっと大きな指示を実行するために、なんと私の戀人である結花のもとを訪れていたのです。 book18.org
いずれにせよ、そんな彼らの邪悪な企みを微塵にも感じ取ることのできない私は、村井の差し出す、『十日間のテストに合格すれば、すぐに手術を受けさせ、解放する』という內容の手書きの念書にサインをしてしまったのです。 book18.org
第13章-4 book18.org
念書にサインしてから3日後の朝、私はその日指示されたオフホワイトのキャミソールとデニム地のタイトミニという比較的カジュアルなスタイルでリビングに向かいました。メイクは服裝に合わせ、薄目のナチュラルメイクです。 book18.org
私がリビングに入ると、彼らは待ちかねたように迎え、奧のソファに腰掛けるように促しました。 book18.org
かなり低いソファだったので、座る瞬間タイトミニの裾がたくしあがり、思わず前を両手で隠しましたが、本城と田中の若い情慾をぎらつかせた視線が私の太股あたりに注がれているのがわかりました。その女性的な行動は、自分でも信じられないくらい自然に出たものでした。 book18.org
実は3日前、テストを受ける事に同意してすぐ、涼子から1枚のCDを渡されました。涼子の説明によれば、そのCDは心を落ち著かせるための、いわゆるリラクゼーション効果のあるもので、部屋にいる時はずっと流しておくようにとのことでした。私は心の中の不安を少しでも抑えることができるのならと、その指示に従いました。 book18.org
CDから流れる音は、音楽とも、何かの合成音とも判斷の付かない不思議なもので、時折、音の合間に意味のわからない、人間の囁きにも似たかすかな聲が入っていました。 book18.org
聴き始めはなにやら違和感を感じ、とてもリラクゼーション効果があるとは思えませんでしたが、継続的に聴き続けていると、心の中に落ち著きというか、安堵感のようなものを感じるようになっていきました。そして再生が五回目くらいになるとドキドキするような不安と緊張がすっかり消えていて、優しく穏やかな気持ちだけが広がっていきました。それは、まさに甘美とも言えるほどの快感でした。もちろん、そんな気持ちは、この2ヶ月間で一度も味わったことがありません。私はその快感に浸るように、CDをエンドレスに流し続け、そのまま深い眠りに落ちたのです。 book18.org
翌朝、かすかな小鳥のさえずりと小さな窓から差し込む朝の光で、目を覚ました私は、 book18.org
久しぶりに熟睡したことを実感しました。精神的にも肉體的にも疲れが全く殘っていないのです。ベッドサイドのCDプレーヤーからは、相変らず心地いい音が流れ続けています。 book18.org
私はその音に包まれながら、ベッドから起きあがると、シャワーールームに入り、著ていたパジャマと下著を脫ぎました。目の前の鏡に私の顔と上半身が映っています。 book18.org
その時、自分の表情がいつもと違っていることに気づきました。暗く沈んだ表情は消え、無意識のうちに明るい、微笑みさえ浮かべているのです。それまで鏡に映し出される自分の女性化した姿を見ることは、決して慣れることなどできない辛い瞬間でしかありませんでした。ですから鏡越しに微笑むことなど、まして無意識のうちに微笑むことなどありませんでした。 book18.org
私は意識して、不機嫌な表情を作ってみました。けれども、無意識のうちに心の奧からわき上がってくる快活な感情が、自然と微笑みをもたらしてくるのです。しかも、あれだけイヤだった著替えやメイクも、いつしか鼻歌交じりに進めている自分がいたのです。 book18.org
そして、準備を終え姿見に向かい、最後のチャックをする時になると、微笑みが大きな笑顔に変わっていて、 book18.org
「うん、今日はきれいにできた・・・可愛いわよ・・奈緒美・・・フフフ・・・。」 book18.org
などと、無意識の內に、鏡の中の自分に語りかけているのに気づき、ハッとしました。 book18.org
私の心にそんな変化をもたらした最大の要因は、もちろん常時體內を流れている女性ホルモンの活発な動きによるものでしたが、実は涼子から與えられたCDが、それを助長する役目を果たしていたのです。 book18.org
CDから流れる音は、確かに私の心を落ち著け、穏やかで優しくしてくれる効果がありました。けれども隨所に入る囁きのようなかすかな聲には、別の目的があったのです。それは、村井と涼子が、私の手術を擔當した醫師である小島に相談して特別に作らせた、一種の催眠療法用のCDだったのです。 book18.org
その目的は、私に、自分は生まれながらの女であるという錯覚を與えると同時に、體內での女性ホルモンの吸収を、より活発化し、ひいては女性としての本能、つまり、無意識のうちに女性としての性慾までも開花させることにあったのです。 book18.org
そのCDを単なるリラクゼーションのためのものだと信じていた私は、その後、部屋にいる時は、ほとんどエンドレスにその音がもたらしてくれる幸福感に身を委ねたのです。これによって、私の心の女性化は急激に進み、CDを聴かなくなってからも止まることはありませんでした。実際に、あえて意識をしないと、男性としての自分を見失ってしまい、自然に女言葉を口にしたり、女言葉でものを考えている自分に気づき、ハッとする機會が増えるようになっていったのです。 book18.org
ですから、前述したような仕草、つまり、本城や田中の若い情慾を露わにした視線を受けた時に、女性としての羞恥心から、本能的にスカートの裾を気にしたり、恥じらいの表情を浮かべたりしたのは、ごく自然なことだったのです。 book18.org
第13章-5 book18.org
「それじゃ、今日は、一つ目のテストを受けてもらうからね。フフフ・・。」 book18.org
涼子は、私がうつむきながら恥ずかしそうにしている仕草に、CDの効果を感じ取ったのか、満足そうな笑みを浮かべながら言いました。 book18.org
私は不安な思いを抱きながら、涼子の口元を無言のまま見つめました。 book18.org
「あなた、この前新宿で男たちの視線を浴びて、オチンチンが固くなっちゃったって言ってたけど、もしかしたら、それって私たちのご機嫌を取るために噓言ってるんじゃないかなって思ったのよ。だって、タマタマがないのに、そんなことあるのかなってね。それで、もう一度小島先生に聞いてみてびっくりしたんだけど、タマタマ取っちゃっても、オチンチン勃っちゃったり、射精したりもするんですってね。もちろん、精子は入ってないから透明な液體みたいだけどね。だから女として見られて興奮したからじゃなくて、男としての射精本能があなたのオチンチンを固くしちゃったのかもしれないって。それ聞いて、ちょっとがっかりしちゃったのよ。それで一つ目のテストは、その確認をすることにしたの。フフフ・・・。あ、言い忘れたけど、その中には、ちょっとしたお薬が入っていたんだけど、気づいた? フフフ・・・」 book18.org
涼子は思わせぶりに言うと、私の目の前に置かれた、空のグラスに目を落としたのです。そのグラスは、私が十分ほど前に、アイスティーを飲み干したばかりのものです。そう言えば、どことなくいつもと違う苦みのようなものを感じられたことを思い出しました。 book18.org
「え・・・?な・・・なんかお薬が・・・?」 book18.org
私は急に不安に襲われ、口ごもりながら言いました。 book18.org
「フフフ・・・そんなに心配しなくても大丈夫よ。別に悪いお薬じゃないんだから・・・。ただ、ちょっとね、あなたの性慾を刺激するためのお薬・・・まあ、催淫剤みたいなものかな。普通の男の人なら、これを飲むと、すぐにオチンチンが勃っちゃって、我慢できなくなるんだって。でも、タマタマまで取っちゃった、あなたには効いてないみたいね。だって、何も反応してないみたいじゃない? あなたのオチンチン。フフフ・・・。」 book18.org
その言葉に、私はドキっとしました。 book18.org
と言うのも、數分前から何となく身體が火照ってきて、呼吸が徐々に荒くなっているのに気づいていたからです。しかも、スカートの中を覗かれまいと太股の上に置いた掌に、わずかに固さを増した自分の小さなペニスの反応も感じ取れるのです。催淫剤の効果は、睪丸を失っていてもはっきりと現れていたのです。 book18.org
「あ・・・あの・・・実は・・・さっきから・・・あの・・オチンチンが・・・あの・・・」 book18.org
私はじっと下を向いたまま、かすれるような小さな聲で言いました。 book18.org
もしも涼子の説明が本當であるなら、催淫剤によって効果が現れるということは、喜ぶべきことでした。なぜなら、男性としての機能が完全に失われたわけではないことの証明になるからです。 book18.org
「んん?オチンチンが・・・? オチンチンがどうしたの? ええ? まさか、固くなっちゃったとか?」 book18.org
涼子はわざとらしく驚いて見せると、私の下半身に目をやったのです。 book18.org
「は・・はい・・・実は・・・そうなんです・・・オチンチンが・・・固くなって・・・。」 book18.org
私は羞恥心を抑え、正直に告げたました。いえ、本當のことを言うと、かすかだった下半身の反応が、徐々にはっきりと現れてきていて、抑制が効かなくなってきたからなのです。 book18.org
「あら・・・そうなの?なんだ、やっぱり、心の中は男のままだったってわけなんだぁ・・。ふぅん、そうかぁ・・・。なんか、殘念ね。」 book18.org
涼子は落膽した表情を浮かべながら、小さくため息をつきました。しかし、次の瞬間には、口元に冷淡な笑みが戻り、言葉を続けたのです。 book18.org
「じゃあさ、ここで、みんなの前で、見せてご覧なさいよ・・・。あなたの固くなった、オチンチンを。フフフ・・・。」 book18.org
「ええ? あ・・あの・・・こ・・・ここで・・・ですか?」 book18.org
「そうよ、ここでよ。決まってるでしょ? 服を脫いで、見せるのよッ。」 book18.org
「そ・・・そんな、恥ずかしい・・・です。皆さんの前で・・・裸になるのは・・・許して・・・。」 book18.org
「何言ってるのよ?これは最初のテストなのよ。そんなことじゃ、合格なんてできないじゃない。ああ、もういいわ。面倒くさいから、充ちゃん、聡ちゃん、脫がせちゃいなさいよ。早くッ。」 book18.org
涼子は、ニヤニヤしながら私たちのやり取りを聞いていた本城と田中に目配せをしました。 book18.org
二人は小さく頷くと、村井の方に顔を向け、同意を求めるような視線を送ったのです。村井はニヤリと相好を崩すと、黙ったまま大きく頷きました。 book18.org
「い・・・イヤ・・・お願い・・・裸にするのは・・・イヤ・・・イヤァ・・・」 book18.org
私は目の間に仁王立ちになった本城と田中に哀願するように見つめながら身を固くしました。けれども二人はそんな私の言葉など耳に入らないかのように、下卑た笑みを口元に浮かべながら、身體を押さえつけてきたのです。 book18.org
「や・・・やめてぇーっ・・・」 book18.org
私は両手足を必死になってバタつかせましたが、屈強な二人の若者の力によって押さえつけられると、その後は何一つ抵抗らしい抵抗を示すことができませんでした。男性としての筋力がこんなにも衰えているのだということを実感させられた瞬間でもありました。 book18.org
「それにしても、ホントにいい身體してやがるぜ。なあ、お前たち?」 book18.org
「本當っすよね、オッパイの形なんて完璧っすよねぇ。ああ、たまんねぇ・・・。」 book18.org
「俺は、こいつのプリンってしたケツとシュッとした長い腳がいいっすよ。ああ、ダメだ・・・チンポ勃ってきたぜ。」 book18.org
「バカ野郎、今日は我慢しろ、涼子に言われてるんだからな。アハハハ。」 book18.org
私は、そんな下品な言葉を浴びながら、彼らのギラギラした視線を避けるように、ソファの片隅で小さくうずくまるしかありませんでした。 book18.org
「ほら、隠しちゃダメでしょ? 私たちに見せてごらんなさいよ。あなたのオチンチンが勃ってるとこ・・・。ほら、早くッ。」 book18.org
涼子はそう言うと、下半身を隠していた私の右手首をつかみ、強引に引き離そうとしました。 book18.org
「ああ、は・・恥ずかしい・・・お願い・・・見ないでぇ・・」 book18.org
私は消え入るような小さな聲をあげながらも、最後の抵抗を示そうと右手に力を込めました。けれども、それは全くの無駄だったのです。女性である涼子の腕力が、男である自分のそれを上回っていたからです。ほっそりとして力のない手首はいとも簡単にねじ上げられてしまったのです。 book18.org
「あらぁ・・・確かにピンとして勃っちゃってるみたいだけど・・・。それにしてもちっちゃいわねぇ・・・。ほら、見て、見て・・・私の小指よりも小さいじゃない、イヤねぇ・・・ホント・・・これで、オチンチンの勃起なんて言えるの? アハハハ・・。」 book18.org
涼子はそう言いながら、左手の小指を、私のペニスに添えるようにして、村井たちに見せつけるのでした。 book18.org
「ホントに情けねぇくらい小せぇなぁ。だけど、これは、もうチンポじゃねぇんだろ?なぁ・・・涼子?」 book18.org
「あ、そうだったわ。クリちゃんだったんだものね。まあ、クリちゃんとしてなら、ちょっと大きめかもね・・・アハハハ・・・。」 book18.org
「お・・・お願いです・・・もう・・・もう、許して・・・オ、オチンチン・・見ないでぇ・・」 book18.org
私は両手で顔を覆いながら、必死に訴えたのです。 book18.org
「バカね、このくらいでテストが終わるわけないでしょ? それに、オチンチンだなんて言っちゃダメじゃない。女の子なんだから、クリちゃんって言うのよ。ほら、こんなにちっちゃくて可愛いんだもの。フフフフ・・・。じゃあ、今度は、ちょっとクリちゃんの感度を調べてみようかしらねぇ・・・フフフ・・・」 book18.org
涼子は、情けないほどの小さな勃起を示している私のペニスに指先を觸れてきたのです。その瞬間、ピクンっという小さな電流が全身を走り抜けていきました。 book18.org
「アン・・・い・・イヤ・・・」 book18.org
「あらあら、結構敏感なクリちゃんね。フフフ・・。じゃ、これは、どう・・・? でも、それにしてもちっちゃいわねぇ・・・。これじゃ、握ることもできないじゃない・・・情けないわねぇ・・・。赤ちゃんのオチンチンの方がよっぽど立派よ・・・フフフ・・・。」 book18.org
涼子は、人差し指と親指で私のペニスをつまむと、村井たちに見せつけるようにゆっくりとさすり始めたのです。 book18.org
「アアンン・・・だ・・・ダメ・・・お・・お願い・・・止めて・・・」 book18.org
小さな電流が徐々に大きな波動に変わり始め、體中を駆け抜けていきます。口元から小さなあえぎ聲が、無意識のうちにこぼれ出るのを抑えることができません。 book18.org
「アア・・・アアンン・・・」 book18.org
「まあ、ホントに女の子みたいね。そんな可愛い聲上げちゃって。フフフ・・・。でも、こんな可愛いクリちゃんが射精するなんて、信じられないなぁ・・・。そうだ、ねえ、あなた、私たちの前で、オナニーして見せてよ。そんな完璧なプロポーションをした女の子が射精するところなんてめったに見られるものじゃないもの。あ、そうそう、充ちゃん、ビデオ用意してよ。せっかくだから、撮っておこうよ・・・アハハハ・・・」 book18.org
私は、何度も首を左右に振りながら拒否しましたが、涼子はそんな私の反応を楽しむかのように、ペニスへの刺激を続けたのです。催淫剤で敏感になった私の身體からは、抗う理性の心が消えていきました。 book18.org
第13章-6 book18.org
ビデオカメラがセットされる間に、私の右耳には、涼子からの指示を受けるための、例のイヤホンが押し込められました。もちろん、その間も私のペニスを刺激する涼子の指の動きが止むことはなく、性感の高まりは、まさに頂點の一歩手前まで引き上げられていたのです。 book18.org
『いい?じゃ、始めるわよ。フフフ・・・。あなたの目の前に寫真集があるでしょ? うん、そうよ、それ・・・。あなたもオナニーするのになんか欲しいでしょ?だから、用意してあげたの。』 book18.org
私はイヤホン越しに聞こえてくる涼子の聲を耳にし、性慾の高ぶりを抑えながらも、目の前に置かれている寫真集に目を落としました。 book18.org
それは私のよく知っている某セクシーアイドルの寫真集で、販売時にはかなり話題にもなったものでした。実は、私はそのアイドルの大ファンで、その寫真集自體も持っています。しかも、恥を忍んでお話しすると、それを使ってオナニーした経験も一度や二度ではありません。きっと涼子は、そのことを知った上で寫真集を用意したのでしょう。 book18.org
『フフフ・・・驚いた?知ってるのよ、ファンだってこと。じゃあ、そのアイドルとエッチしていることでも想像しながら、オナニーをして見せてよ。あなたのそれが、クリちゃんなんかじゃなくて、りっぱなオチンチンだってこと、見せてみてよ。フフフ・・・・』 book18.org
私は寫真集を手に取りページを開きました。 book18.org
実は、私には、その寫真集の中にかなり気に入った作品があり、オナニーの時には決まってそれを使っていました。そこには憂いを含む思わせぶりな表情でこちらを見つめながら、抜群のプロポーションを誇示するかのように大膽なポーズをとっているセクシーアイドルの姿がありました。 book18.org
私は、そのページを見つめながら、右手をペニスにのばすと先ほどまで涼子がしていたように、人差し指と親指で「つまむ」ように、次に來るはずの性感の高まりをを待ったのです。 book18.org
私は指の動きを速めながら、そのアイドルとの行為を想像しようと目をつぶりました。 book18.org
ところが、不思議なことに、そんな想像のシーンが全く頭に浮かんでこないのです。いえ、そればかりではありません。催淫剤と涼子の指の刺激とで、頂點の一歩手前まで高められていた性慾の波が逆にどんどん小さくなっていくのがわかりました。 book18.org
私は焦りました。今まで、そのアイドルを思い浮かべながらのオナニーが途中で萎えることなどなかったからです。私は、もっと卑猥なシーンを想像しようと頭を巡らせながら指に力を入れました。でも、やはりダメでした。私が彼女を犯しているというエロチックなシーンそのものが、いえ、自分が女性を犯すという行為自體が全く想像できないのです。 book18.org
私は、離れたソファに座って指示を送る涼子に視線を向けると、小さく首を橫に振りました。 book18.org
『うん?どうしたの? せっかく男としてのオナニーをさせてあげようと思ったのに、できないの? おかしいわねぇ。フフフ・・・。あら? また、ちっちゃくなっちゃったじゃない? あなたのオチンチン。変ねぇ・・・ファンだったんでしょ?』 book18.org
指示された內容以外の言葉を発することの許されていない私は、首を橫に振ることしかできません。 book18.org
『しょうがないわねぇ。じゃ、もう一冊の方で試してみましょうか? たぶん無理だと思うけど。あなたの後ろ、うん、そう、袋があるでしょ? その中に寫真集が入っているから、取り出してみて・・・・。』 book18.org
私は後ろを振り向くと、置かれていた茶色の袋に手を伸ばしました。 book18.org
(うん?これって・・・・もしかして・・・) book18.org
そうです。その袋は、私が4日前に新宿のアダルトショップでいくつかの商品を購入した際に、手渡された袋だったのです。私は震える手で袋を取り上げると、中をのぞき込みました。 book18.org
(ああ、やっぱり・・・あの時の・・・) book18.org
想像は當たっていました。袋の中には、あの男性ヌード寫真集とグロテスクに黒光りしているバイブ、そして、目を覆いたくなるような卑猥なデザインのパンティが入っていました。 book18.org
『男のあなたが、そんな寫真集見ても感じるわけはないけど、まあ、ものは試しだから、やってみましょうよ。フフフ・・ じゃ、最初に寫真集を開いてみて・・・うん、そう・・・どう? なんか感じる・・・?』 book18.org
私は涼子に言われるまま寫真集を開き、ゆっくりとページを繰っていきました。どのページも、たくましい若い男性のヌード寫真が載っていて、中には、全裸で太く逞しい男性自身を露わにしたものあります。 book18.org
私は、とっさにページを閉じようとしましたが、なぜか心の中に引っかかるものがあって、その手を止めてしまいました。 book18.org
『あら? もしかして、興味あるの・・・? 男のくせに男の逞しいヌード寫真に興味があるんだぁ・・・フフフ・・・。 じゃあね、これから私が言うように想像してみなさい、いい?今、あなたはその寫真の男の子と二人きりでホテルの部屋にいるの。もちろん、二人とも裸・・・。彼はあなたの肩を優しく抱きしめて、唇を寄せてくるの・・・。あなたは目を閉じながら、そっと唇を開いて、彼の舌が入ってくるのを待っている・・・・。』 book18.org
私は大きく首を振ると、目をつぶり寫真集から自分の視線を遮ろうとしました。 book18.org
そうでもしなければ、涼子の誘導する想像の世界に腳を踏み入れてしまいそうに思えたからです。けれども、このまま寫真集をずっと見つめていたいという無意識の本能が、私の閉じた目をかすかに開かせてしまうのです。そして、涼子の聲に従うように唇が少しずつ開いていくのを止めることができないのです。 book18.org
『うん、そう・・・色っぽい顔になってきた。フフフ・・。そして彼の左手が、肩から滑り落ちるように、あなたの背中から腰へと流れていって、そのまま、お尻をなで回すように愛撫してくるの・・・。やがて彼はあなたを抱き上げると、そのままそっとベッドに降ろして、また熱い口づけを求めてくる。彼の右手はあなたのオッパイにのびてきて、包み込むようにそっとなで回したり、揉みしだいたりしてくるの・・・。そして、あなたの唇から離れた彼の顔がオッパイに近づいて、あなたの敏感な乳首に唇を近づけ、軽く吸ったり、舌で優しく転がしたり・・・』 book18.org
「アアン・・・」 book18.org
私の開いた唇から、無意識の內にかすかな聲がこぼれてしまいました。いくら拒絶しようとしても、涼子の導く想像の世界から抜け出せなくなってしまっていたのです。 book18.org
私の右手はいつしか自分の乳房に伸び、ツンと突き出た敏感な乳首に指を這わしていたのです。 book18.org
『フフフ・・・だいぶ感じてきたみたいね・・・。やっぱり、あなたは心まで完全に女の子になっちゃったみたいね。フフフ・・。ほら、さっきまであんなにちっちゃくなってたオチンチン・・・ううん、クリちゃんが、また固くなってきたみたいじゃない?』 book18.org
私はその言葉を否定しようと、激しく首を振りました。 book18.org
しかし確かに涼子の言うように、セクシーアイドルの寫真集を見つめていた時には、小さくなっていたペニスが、再びピンと固くなっていたのは事実です。同時に萎えかけていた性慾の高まりが、抑えようもないほどに大きな波になり始めているのがわかりました。 book18.org
『フフフ・・・そんな否定しようとしたってダメよ。ちゃんとわかるんだから・・・。あなたは女の子として感じてるの。逞しい男の人に抱かれることを想像して感じちゃったのよ。あなたのオチンチンは、もう女を喜ばせるためのオチンチンじゃないのよ。男の人に愛撫されるのを待っているクリちゃんになっちゃったってことなの。あなたにはもう、男としてのオナニーをすることもできないのよ。だから、これから女の子のオナニーの仕方、教えてあげる。フフフ・・・。』 book18.org
(そんなはず・・・そんなはず・・・あるわけない・・・) book18.org
私は心の中で、自分に言い聞かせるように何度も何度も呟きましたが、他の男性を異性として感じ、それを求める慾望の高まりは衰えるどころが、激しさを増す一方でした。 book18.org
『まずは、彼にお禮をしてあげなくちゃね・・・、彼の逞しいオチンチンをさわってあげるの・・・。そこにバイブがあるでしょ?それ、持ってみて・・・そう、そうよ。』 book18.org
私は涼子に指示されるまま、茶色の袋からわずかに姿を現していた、黒々と光るグロテスクなものに手を伸ばしました。 book18.org
すると、それに觸れた瞬間、ビクンとした電流が身體全體に流れたかと思うと、まるで、ずっと待ち望んでいたものを、ようやく手にした喜びのような感情が心の中を支配していったのです。 book18.org
私はグロテスクで巨大なバイブを手にすると、涼子の指示も待たずに、優しく愛撫するようにさすり始めていたのです。 book18.org
(ああ、どうして? どうして、こんなこと・・・してるの? ああ・・・どうして・・・?) book18.org
心の中にかすかに殘った理性の聲が聞こえてきます。けれども、どうしてもバイブから手を離すことができないのです。 book18.org
いえ、そればかりではありません。黒光りをしているバイブを撫でさすっていると、それが、目の前の寫真に寫っている若く逞しい男性のもので、自分がそれを優しく愛撫している錯覚を覚えてしまうのです。私は全身が一気に熱くなり、うつろな表情に変わっていくのがわかりました。 book18.org
『フフフ・・・そう、そんなにいいの。バイブが気に入っちゃったのね? とってもいい顔してるわよ。感じてるのがよくわかる。フフフ・・・。 じゃ、彼に言葉をかけてあげないと・・・。そうよ。カメラに顔を向けてね・・・そうよ。』 book18.org
「・・・アア・・・あなたの、オチンチン、逞しくて・・・素敵・・・アア・・觸ってるだけで・・・奈緒美・・・感じてきちゃう・・・アアア・・・」 book18.org
私はもはや理性の力で本能を抑えることができなくなっていました。 book18.org
自分がカメラの前で曬している行為が、涼子の指示によるものなのか、本能に導かれて、自らが進んで行っているものなのかの區別さえつかなくなっていたのです。 book18.org
『あらあら、自分からそんなこと言い出すなんて、よっぽど感じちゃってるのねぇ。フフフ・・。いいわよ、あなたの好きなようにして。愛する彼のオチンチンだもの、心を込めたご奉仕しなくちゃね。彼に喜んでもらえるようにね・・・フフフ』 book18.org
私は小さく頷くと、カメラの方に媚びを含んだ愁いのある視線を投げかけながら言いました。 book18.org
「ね・・・ねぇ、あなたの・・・オチンチン・・・奈緒美のお口に・・・ちょうだい・・・お願い・・・奈緒美に・・・ご奉仕させて・・・」 book18.org
私はバイブを顔に近づけると、その先端に舌を這わせていきました。 book18.org
そして小刻みに震える右手で、激しい鼓動に波打っている豊かな乳房を揉みしだいたのです。 book18.org
「まあ・・今度はフェラまでして、ホント、はしたない子。フフフ・・・。でも、教えてもいないのに、女の子のオナニーが自然にできるなんて思わなかったわ。きっと、男に生まれたことが間違いだったのよ。あなたの心は生まれたときから女の子だったのよ。」 book18.org
(生まれた時から心は女の子・・・ううん、そんなこと・・・絶対にない・・・アア・・でも・・・この抑えられない気持ちは・・・何?アアア・・オチンチンが・・・オチンチンが欲しい。犯されたい・・・) book18.org
私は、口を大きく開き、バイブの先端を喉の奧まで飲み込むと、ゆっくりと顔を前後に動かしました。 book18.org
『あらあら、そんな激しいフェラしたら、彼、我慢できないって言ってるわよ。フフフ・・・ あなたの身體の中に精液ぶちまけたいって言ってるわよぉ。どうするの? book18.org
女の子なら、彼の要求に応えてあげなくちゃね。 でも、男のあなたには彼に犯してもらうオ○ンコがないんだものねぇ? 一體どうしたらいいのかしらねぇ・・・フフフ・・・。』 book18.org
私は涼子の意地の悪い問いかけに導かれるように、バイブを唇から離すと、唾液に濡れ一層、黒光りをましたその先端を、お尻の谷間に滑らせたのです。 book18.org
『フフフ・・・そう・・? お尻に入れてもらいたいの?。ホント、イヤらしい子。フフフ・・・。じゃ、いいわ。入れてもらいなさい。 そう、もっと奧までよ・・・そう、そうよ』 book18.org
私はバイブの先端をアヌスに觸れさせると、そのままゆっくりと沈めていったのです。 book18.org
「アン・・・アアンン・・・アア・・・」 book18.org
全身に快感の波が走り、大きなうねりになって襲ってきました。 book18.org
あれほど、苦痛を感じていた肛交なのに、太く長いバイブを飲み込んでも、痛みは全く感じないのです。それどころか、もっと奧まで貫かれたいという慾望が抑えきれないほどにふくれあがってくるのです。 book18.org
私はバイブを握る手に力を入れ、ぐっと奧まで挿入しました。 book18.org
「アアン、・・・アアア・・・」 book18.org
『すごい感じ方ねぇ。切なそうな聲出しちゃって。フフフ・・・ あら?あなたのクリちゃん、すっかり固くなったみたいじゃない。ねぇ、そろそろ、イきたいんじゃない?いいのよ、遠慮しないで。彼に犯されながら、イっちゃいなさい。ザーメン出しちゃいなさいッ』 book18.org
忘れかけていたペニスへの意識が、涼子の言葉で再び呼び起こされました。 book18.org
私は乳房を愛撫する右手を離すと、そのままペニスに觸れさせたのです。 book18.org
しかしその瞬間、叱りつけるような涼子の言葉が耳に屆きました。 book18.org
『ダメよッ、クリちゃんに觸っちゃダメ。手を胸に戻して・・・そう、そうよ。バイブの・・・いいえ、彼のオチンチンに犯されながら、イっちゃいなさい。 ほら、彼の動きがどんどん激しくなっきたわよ。 あなたももっともっと、感じちゃいなさい・・・。』 book18.org
私は右手をペニスから離すと、再び乳房への愛撫を始めました。 book18.org
そしてそれに合わせるかのように、バイブを持つ左手に握りしめ、身體の奧へと導いたのです。 book18.org
その瞬間、全身を流れていた電流が一気に脳を直撃し、つぶったまぶたの裏にいくつもの星が瞬きました。 book18.org
「アア・・・ か・・感じる・・・アアン・・・アア~ンンン・・・」 book18.org
『そうよ、そのまま、イっちゃいなさい・・・。男の犯されてザーメン、出しちゃいなさいっ』 book18.org
「ああ・・、イ・・・イク・・・・奈緒美・・・イ・・・イッチャウゥぅ・・・」 book18.org
涼子の言葉が終わらない內に、太股がプルプルっと痙攣したかと思うと、小指ほどのペニスの先端から、何かが放出(いえ、こぼれ出すといった方が適切かもしれませんが)するのがわかりました。 book18.org
それは射精というにはあまりにも情けなく弱々しいもので、その液體も精液などと呼べるものではなく、精子を含まない透明な粘液にしかすぎません。けれども、それは間違いなく、私自身の性慾が頂點に達したことの証だったのです。 book18.org
第13章-7 book18.org
ぼうっとした脫力感の中で、絶頂の余韻に浸っていた私に涼子が近づいてきました。撮影していたカメラもいつの間にかとめられていました。 book18.org
「フフフ・・・どう? よかった? 男に犯されながらイっちゃうのって・・・? すごく気持ち良さそうだったじゃない? あなたのオチンチンは、もう女を犯したりできないし、妊娠させることもできないの。それができるのは、寫真の男の子みたいに、立派でたくましいオチンチンを持ったホントの男性だけなのよ。これからは、女の身體に射精する快感じゃなくて、男の人に射精してもらうことに喜びを感じなくちゃいけないの。だって、あなたのは女を征服したり、支配するためのオチンチンじゃなくて、男の人に觸られたり、愛撫されたりするクリちゃんになったんだもの。フフフ・・・。情けない?情けないわよねぇ。男のくせに、他の男の人に屈服させられて、犯されることにしか喜びを感じることができなくなったんだもの。フフフ・・・。」 book18.org
涼子は橫になったまま、肩で息をしている私を見下ろし、蔑みの言葉を投げかけました。 book18.org
こうして、彼らの言う第一のテストは終わりを告げたのでした。book18.org